第五回日本認知症グループホーム大会(熊本県)へ参加させて頂きます
認知症介護の取り組みを伝え合い、共有・実践できることを目指したグループホームの大会が今月開催されます。
波の女からも2題発表させて頂きます(演題発表1題、ポスターセッション1題)
【第五回日本認知症グループホーム大会(熊本県)】
◆大会テーマ:「認知症でもよかたい!安心しなっせ」
~グループホームは地域の支え~
◆期日:平成26年9月26日(金),27日(土)
◆会場:市民会館崇城大学ホール・熊本市国際交流会館
◆主催:公益社団法人 日本認知症グループホーム協会
波の女からの発表は以下の2題です。
業界にメッセージを届けさせて頂きたいと思います。
■演題発表
地域社会生活を取り戻すために
~自由に外へ出られるって素敵だよね~
1階リーダー 舟橋 琢磨
■ポスターセッション
主体性を導きだすアプローチ
~できる自分を感じれるって素敵~
2階介護職 高嶌 木綿子
当日、会場に来られる方がありましたら、声をかけて下さいませ。
*プレ発表会を施設内で9月15日に行いました。
練習の様子(写真)はブログの方へ掲載しております。
ありがとうございました。 労働局主催の「就職フェア」で8人とご縁!いただけました。
9月9日「九九の日」に吹上ホールで開催された同フェアでは、様々な職種がブースをもち、来場した来春の新卒者に企業説明をおこなうものでしたが、全体的に来場者が少ない中、波の女に8名もの方(大卒短大卒予定者、専門学校卒予定者、大学3年生1名含む)が足を運んでくださり、話を聞いてくださいました。
ホントにありがたいことです。ありがとうございました。
波の女では、来春卒業予定の方を若干名採用していきたいと考えています。
「近況報告」
近況ご報告
-
グループホーム入居者募集については、特別養護老人ホームへの入所2名、荼毘にふされた方が2名となり、合計4名の募集をさせて頂くことになりましたが、おかげさまでご応募をいただき、8月下旬を以て満室となりました。
-
職員採用については、若手の正規職員1名が希望していた他職への転職(良かったです)で退職となりましたが、10月より1名、11月より1名の正規職員の採用が決まりました。
いずれもご縁をいただき感謝しております。本当にありがとうございます。
入居者募集のお知らせ
特養入居が決定した関係で、新たにグループホームの入居者を募集致します。
一般の方であれば、敷金なし、月あたりの費用は全て込み14万5000円前後です。
(医療費、薬、こずかい除く)
今ならすぐに入居できます。
同時に小規模多機能型居宅介護の利用者さんも同時募集!!
連絡、紹介、お待ちしております。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
せめてもの発電事業開始
近隣住民の皆さんにご迷惑をおかけし、お力添えをいただくことで、私たちが展開する介護保険法の目的「自立した日常生活を営むことができるように=生活支援」は成せています。
私たちが日ごろお力添えをいただいていることお応えできることのひとつに「いざという時に役立つ施設」だと考え、売電価格が下がるタイミングで発電事業に乗り出しました。
といっても大した規模ではなく、自家用に毛が生えた程度ではありますが、それでも太陽光発電の効果は「ある」だけで全然違うはずです。(あくまでも、はずですが…)
近隣の皆さんにお返しできる時がこないことを祈るばかりですが、南海トラフ地震は予測の範疇にあるのですから「備え」しておかねばです。
東日本大震災の直後に、全国的規模で法人間の災害時支援ネットワークを結成しましたが、その会の申し合わせは「まずは自らが備えること」「周りの人々を支援すること」と謳っています。
いくら備えても備えきれるものではありませんが、施設だからできることもあるはずで、それが近隣住民のみなさんにとって「知らぬ間の備え」になれば幸いだと思って取り組んでいきます。
(株)波の女 専務取締役 和田行男
採用状況について
「二周年を迎えて」 メッセージ
関係者各位の皆様へ
拝啓
滝子通一丁目福祉施設は4月5日で3年目を迎えることができました。
これもひとえに皆様のご理解とご協力によるものと心よりお礼申し上げます。
平成24年4月5日、ちょうど二年前の今日、滝子通一丁目福祉施設(介護保険事業である認知症対応型共同生活介護(以下 グループホーム)と小規模多機能型居宅介護(以下 小規模)の複合施設)に小規模利用者さん、グループホーム入居者さんを初めてお迎えさせていただきました。
平成22年、「身体に障がいをもったり認知症になったとしても、最期まで『人として生きる姿』を失わないように応援することを追求する介護職集団を作ろう。」と株式会社波の女を立ち上げさせていただきました。
そしてその実践を通して、従来の「してさしあげる介護」「受け身の介護で活かされる高齢者」ではなく、もっと「主体的に生きる要介護状態にある人たちの姿」を社会に投げかけて、今の「介護」の常識を豊かに変えていこう。これからの超高齢化社会に対して、「こういった介護もあるんだよ」「認知症があっても介護職が関わることでこんな風に生きていけるんだよ」と、新しい道を示してみたいと大きな目標を掲げました。
この目標を実現する舞台として、関係各位の皆さんの大きなお力添えをいただき、当複合施設をスタートさせることができました。
開設時の職員は、自分も含めて全くの未経験の新卒者8名を含む17名でした。
施設長である井、専務取締役である和田が支援の基本姿勢・方向を示し、協力法人から大ベテランの方々に数日間応援に来てもらい、OJTや研修会を通じて「利用者・入居者自身が生活の主体者として暮らす」その流れを創ってきました。
グループホームには開設直後より延べ3ヶ月間にわたり「和田」へのテレビ取材が入りましたが、多くの入居者さん、ご家族が取材に同意してくださり、私たちが目指す「介護」の在り方を社会に発信する、よい機会になりました。
この番組が放送されてから、市民の皆さん、介護業界で仕事をしている方、介護をされているご家族の皆さんなどから、たくさんの反響をいただきました。
利用者さん、入居者さんに声をかけてくださる市民の皆さんが一気に増え、「番組見ましたよ、がんばってくださいね」と多くの方々から励ましの言葉までいただくとともに、私たちの目指す「介護」を一緒に追求したいと願い出て、実際に東北や関西から来てくれた職員さんも現れました。本当にありがたいことです。
施設から約700メートル離れた市場まで、毎日、お昼前と夕方に買出しに行くのですが、最初の1年は、近隣の皆さんは、職員さんと一緒にぞろぞろ買物に出かける利用者・入居者さんのことを珍しげに見てくださっていました。
でも毎日この光景が続くことで、「最初はどんな人たちなんだろうと思っていたけど、認知症があっても皆さん割といろんな事ができるのね。」とか「お年寄りばかりの町になって出歩く人もめっきり少なくなり寂しくなっていたのよ。こうやって皆さんが出歩いてくれることで、町がにぎやかになってよかったわ。」と声をかけていただけるようになりました。
グループホームの入居者Nさんは、平成24年4月8日に入居された直後から施設を出て外を歩く行動が始まりました。1日何十回も出るNさんに職員もずっと付き添いました。真夏の炎天下、雨の日、風の強い寒い冬、何時間も付き添ったこともありました。にっちもさっちも行かなくなり、「迎えにきてください・・・!」と職員からSOSの電話を受けることもたびたびありました。
職員さんが付き添うことが逆効果となって大通りを横切ってしまうことがあり、ご家族とも話し合い、Nさんの外出に職員があえて付かない支援策に切り替えました。その時点で「一人で出歩いて施設まで戻ってこられる確率はざっくり85%」でしたので、戻って来れなくなるのではないかという不安もありましたが、その後の1年間で戻れなかったことは一度きりでした。
むしろそのことよりも、他人のお宅へ勝手に入ったり、花をちぎったり、公道で排せつをしたり、傘や靴などを持ち帰ってくるといった「反社会的な行為」が増えてきて、近隣住民の方々から意見をいただく機会が増えました。
近隣住民の皆さん方は、「いつか私もそうなるから」と温かく受け止めてくださってはいますが、それに甘えていているわけにもいかず、かといって効果的な方策も見出せず、未だに暗中模索の状況です。
そんな中、つい先日、新しく入った職員がNさんに付き添って歩いたとき、Nさんはふと「わけわかんなくなっちゃったのよ。あとは死ぬだけ」と話したそうです。
これまでの二年間、彼女がこのようなことを言われたことはなく、あまりに重い言葉で、なかなか受け止めることができませんでした。
小規模多機能利用者のTさんは、開設時から利用してくださっています。
一人暮らしされていたため、小規模の「通いサービス」を毎日利用され、日中は施設、夜は自宅という生活を続けていました。
夫婦円満の秘訣や子育てについて、とってもユーモアに語ってくれていましたが、この2年の間に語彙はめっきり減り、排せつの失敗は増え、幻覚や幻聴が現れ、それに対して不機嫌になり、そんな自分の世界を生きる時間が圧倒的に増えました。
それでも今でも職員が子供を連れて行くと、不機嫌な顔からふと「ふつうのおばあさんの顔」に戻ったり、ふと職員に「私、なさけないわー、できない」とそのときの感情をそのまま表現されるときがあります。
どんなに手を尽くしても、医療と連携を図っても、認知症の原因となっている病気の進行を食い止めることはできません。でもTさんは今でも自分の思いのままに施設内を歩き回っていられていますし、ゴマすりや洗い物などは職員がそっとお手伝いさせていただくことでまだまだ人並みにこなせるし、歩いて喫茶にも買物にお出かけできます。そんな姿は「認知症のTさん」でなく、「Tさん」なのです。
食い止られることもあれば食い止められないこともあるこの仕事のすばらしさと儚さを痛切に感じているところです。
あっという間の2年でした。
一見すると二年前とお変わりのないような利用者さん・入居者さんでも、変化の幅は人それぞれではあったとしても、確実に歳を重ね、病は進行してきています。
認知症という状態になって「なんにもわからなくなっている」わけではなく、逆に「わからなくなっている自分がわかる」ことの不安や恐ろしさに向き合っている利用者さんや入居者さんの生々しい言動・表現に触れるたびに、お一人お一人が輝ける瞬間を大切にしなくてはならない、そういう時間を作れるように努めていかなければならない、と感じています。
利用者さんや入居者さんの人生に彩りを添えられるように、新たに生活することになった滝子の町で地域の皆さん方と末永く共に暮らさせていただけるように、関係者の皆様からのお言葉をしっかりと受け止め、真面目に仕事に邁進させていただく所存です。
新年度も引き続き皆様からのご指導ご鞭撻のほどいただきますよう、重ねてお願い申し上げます。
敬具
㈱波の女 代表取締役 加藤 千恵
正規職員さん募集のご案内
滝子通一丁目福祉施設では、引き続き正規職員さんを2名募集しております。
小規模多機能型居宅介護・クラブ滝子ではお陰様でこの数か月、新規利用希望のお問い合わせをいただいていますが、職員さんが足りずお応えするのを待っていただいている状況です。
「目の前の方のために尽力したい!わからない事、できない事でも仲間と共にわかるように、できるようになりたい!」と言う気持ちがあれば、これまでの介護経験の有無は問いません。
当施設では介護業界からの転職者も、未経験で入社してきた新卒者も、異業種からの転職者も、主婦であるパート職員も皆、介護保険法の目的である「尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう」を利用者さん支援の基本として、日々奮闘しています。上手・下手という価値観ではなく、この基本の考え方を職員皆が共有し、実践を追求している集団です。
この実践を開設から約2年間続けてきて、最近では少しずつではありますが地域の方からの理解をいただけるようになってきました。そのことが、新規利用のお問い合わせにつながっています。
こうした市民の皆さんからのご期待とご要望に応えていくために、これからも誠実に介護保険法にのっとった事業を継続していくために、是非あなたのお力貸してください!!!
「認知症」特集雑誌発刊されます
3月8日に東洋経済新報社が発行する「週刊東洋経済」(690円)で認知症の特集が組まれています。
掲載ページはP42~85の大特集です。
もちろん和田行男のページも入っています。
全体の主な構成は、
・認知症の人を支える
・休職、離職、おカネ
・早期発見、治療、予防
の3構成となっております。
そして、その表紙を飾るのが「滝子通一丁目福祉施設」の室内の写真です。
中の特集の見開きも滝子の施設です。
是非手に取り、ご一読を。
和田行男 新書発刊のお知らせ
㈱波の女役員「和田行男」の新書が、1月30日に発刊されています。
よろしかったら、読んで下さいませ。
「大丈夫認知症」家族が笑顔で介護するための基礎知識
朝日新書 定価760円+税