好循環

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認知症が進行すると、意思疎通が難しくなる事があります。

 

しかしそこで諦めず、タイミングや声かけ、アプローチ等を工夫すると、

10回に1回・・

いや30回に1回かもですが・・

 

「うまくいく事」があります。

 

普段はうまくいかない、

うがい後の吐き出し・・

朝食後のトイレでの排便・・

声かけに対する適切な反応や言葉・・

その他のあれこれ・・

 

専門職として工夫や努力をしている成果・・

というより、ご本人の能力、心の動きがあっての事ですが、

「相手と自分の気持ちが通じる瞬間」という貴重な場面を体験・体感できる事が時々あります。

 

「あ! 届いた」

「心は生きているんだ」

「能力が発揮できた」

「まだまだいける★」

 

この瞬間瞬間の引き出しを粘り強く続けるのが、僕等の仕事ですし、

この瞬間瞬間の「やった!」を自分の中のエネルギーや、成功体験、モチベーションに繋げ、

本人に還す事がとても大切だったりします。

 

自分にとっても、相手にとっても、

互いに「うまくいった」という場面を目指して、試行錯誤し続けていきたいものです。

それが、僕等の仕事の醍醐味の一つだと思うのです。

僕等は「もうだめだな・・」と、他人の人生を諦めない・諦めさせない事に意義がある仕事です。

 

そのための「好循環の機会」を自分自身で見つけていく事を大切にしていきたいですね☆

 

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

 

2017年02月06日 Category:スタッフ日誌