「保護」ではなく「普通の対応」で。
地域の交番から
「そちらの施設の利用者さん保護しているので迎えにきてほしい」
と電話がありました。
滝子の施設には、天候が悪くない限りほぼ毎日、
散歩や買い物へ出られる利用者さんがみえます。
自力で帰り着ける時もありますし、
誰かに道を聞きながら戻ってみえる事もあります。
ご自身の携帯電話から「帰り道が分からなくなっちゃった」と
施設へ電話が入り電話越しに道案内をする事もあります。
そんな、道を聞けたり電話できたりしながら、
自身の有する能力と、地域力の掛け合わせで
外出から帰着ができる方が、たまたま交番に聞きに入ると、
「会話が成立しない(一部)のでおかしい」となり、
「行方不明者」「迷子」「徘徊」といったカテゴリーに
なってしまうようで、「住所は?」「氏名、生年月日は?」
と保護の対象となり、書類作成の必要性が出でくるようです。
その作業は警察側には必要な事だとは理解できますが、
施設側のスタンスをお伝えさせて頂きました。
「日々「行ってらっしゃい」と送り出しをしてますし、
自分の力や、電話や道を聞きながら帰って来られる方なので、
道案内だけ分かり易くして頂けたらそれで大丈夫な方なのですが・・」
と、普通の人として道案内をお願いしたところ、
「分かりました。では気を付けてお帰りください」と
一定の理解を示して頂く事ができました。
「認知症になっても、地域の中で普通の人として暮らしていく」
を応援する僕等の仕事の仕方が、今回の交番の方々にも少しは理解
されたとすればありがたい事ですね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
ちなみに後で入ってきた警察の方は、
私と利用者さんの関係を、
現場職員(私)と、「責任者」か「管理者」と思っていたようで
「この方が対象の方ですか!?」
とびっくりしていました。笑
この方スーツを着こなしているので、
そう見えますわな。