後悔

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この前の休みの事です。

用事があり施設へ顔を出したその帰り・・・

 

「???」

この業界の方であればピンときそうな雰囲気の方が、車道の横を歩いています。

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車を寄せ、

「おじいさん、どちらへいかれるのですか?」

話かけると・・

「山の方へいきたいんだけど」

と、答えられました。

 

「帰れますか? 住所は分かりますか?」

「小牧市小牧○×△!#$%&」

 

住所を検索しても、家ではないそいうです。

「こりゃ警察へお連れした方がいいな・・」

と考え、車に乗って頂きました。

 

「私○○といいます。88才になりました。」

「あんたさんいい方だ。朝8時から歩いてるから、足が棒になってしまったわ」

「家に帰れず、警察に助けてもらったこともあります」

等の話を車中でされていました。

 

そして、近所の交番へ行き、警察官へ引継ぎました。

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「おじいさん、気をつけてね」

 

交番を後に、なんともいえない切ない気分になりました。

専門職として、いや「人」として、もっといい対応はできなかったものか?

 

困ったら交番

迷子の高齢者を発見したら交番

 

そんな思考回路になってしまっている自分に切なくなりました。

迷子の方を保護し、警察へ送り届ける

そんな機械的な対応でなく、人として、困っている方の気持ちに応えられる自分でありたいと思います。

 

最終的には警察にということはあるでしょう。

もちろんダイレクトに警察へということもあるでしょう。

しかし「今回のケース」では、正確でないにしてもある程度近い具体的な住所が言えた訳ですし、「山の方へ」というキーワードも出ていました。

そこから、地元の人であれば分かる「小牧山近くの小牧町○丁目」付近までいけば、自分の力で自宅へ帰ることができる可能性が高かったのだと思います。

それなのに、ネットワークへ確認し、警察へ繋ぐという安易な方法しかとれない自分に、専門性があるのか?

と疑問になってしまいました。

 

ちなみに、小牧市のネットワークに捜索の情報が流れていないか地域包括に連絡しても、日曜で分からず・・

迷子に日曜も、夜も、正月もない待ったなしなのですけどね。

 

 

「ちょっと迷ったけど、家の近くまで案内してくれる人がおったで帰れた」

「警察に保護され、パトカーで自宅まで送り届けられた」

では、ご本人の気持ちが全然違いますもんね。

 

「ありがたい」という気持ちで帰りつけた。

「申し訳ない」という気持ちで送られた。

 

これは、現在の模擬徘徊訓練の方向性でも考えなくてはならない事です。

ーご本人の状況や気持ちを察し、ご本人さんの思いをかなえるー

そんな原点ともいえる人と人の交わりを考えていかねばですね。

今回の事をきっかけに、今月ある地域のSOSネットワークでも報告し、考えていきたいと思います。

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

 

「困っている人」を見つける自分がいるのか・・

「困っている人」が寄ってくる自分がいるのか・・

まぁ、どっちでもいいけど、次の機会にはちゃんと市民のために応えたいですね。

 

2016年02月02日 Category:スタッフ日誌