まだまだ

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この業界でよくある?会話。

「認知症状進んだよね」

 

 確かに進行性の病気ですので、症状が固定される訳ではありません。

時間の経過とともに、できないこと、分からないこと、増えていく事が一般的です。

(原因となる認知症の病気の種類によってはこの限りではありません)

時間の経過とともに変化する状態を、

「進んだよね」

とついつい言ってしまう事があります。

私達の仕事いかんによっては、「進めてしまう」といった事もありますが・・

 

いろいろ良くない方へ変化していく中で、

まだまだ残っている「有する能力」への気づきを大切にする事も大切にしたいものです。

 

写真はとったのですが、Upできていないのですが、

代わりにトップの以前の写真をUPしているのですが、

この方も「進みましたよね」とついつい言ってしまう事がある方です。

 

客観的にみて、その側面は事実としてあるのですが、

先日、夕食後、だんだん就寝されていく中でフロアに残っていたこの方。

自ら立ち上がり、席の後ろのカーテンを閉め始められました。

自分の宿泊室に戻った時も、カーテンを閉められていました。

 

そんな姿を見ていると、

感じている事

気付いている事

分かっている事

できる事

が山のようにたくさん残っている事が分かります。

 

暗くなったのを理解し、

自分がいる環境の中で何をすべきかを自ら感じ考え、それを実行する力。

 

認知症の進行という事実は、

他者や環境との「ズレ」の中で、他社側が「一方的」にその方へ評価をしているにすぎません。

その方自身の世界の中では、一生懸命感じ考え、できる事をやりながら、一生懸命

生きようとされているのだと思います。

 

そんな「生きようとする思い」を

引き出すも活かすも諦めさせるのも閉ざしていくのも

私達の仕事いかんにかかっているのだと思います。

 

「進んだよね」

の事実の裏側にある

「まだまだ」

 

そんな事に気づき、認め、共に響き合わせ、

「人が生きる」「人として生きる」を応援する仕事をしていきたいものです。

 

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

撮影する写真が自動的にバックアップされる仕組みはいいのですが、

そのデータをこのブログにUPする技術がない自分です。汗

ネット環境、セキュリティー、やり方・・ついていけません~

 

 

2018年04月19日 Category:スタッフ日誌