食事介助 (後)
前回、食事介助時の姿勢や環境面の取組一例をUPしましたが、
今回はそれに加えて「関わり」です。
単純に次ぎから次へと、口へ食材を運ぶだけが食事介助ではありません。
そこに「関わり」「関係」があってこその介助なのではないでしょうか。
食事介助は水分栄養の補給目的だけではなく、人が生きていくうえでの
大切な機会、時間であり、家族や他者との交わる場面でもあり、
豊かな場面が本来必要とされるものだと思うのです。
その事をふまえて、場の雰囲気つくりや声かけをしながら、
時には音楽の力を借りながら関わって介助をさせて頂くのですが、
「起きてください」「目を開けてください」
ではなかなか、目を覚まされないといいますか、うまくいかない事があります。
ですので、声かけだけでなく、前回の記事のような
姿勢を整える身体面へのアプローチを行います。
その際、ある程度目が覚めたり、覚醒される事が多いと思います。
人と場合によっては、丸椅子を使うのも同じです。
その短い「ゴールデンタイム」というか、「タイミング」を
少しでも継続させるために、「関わり」を最大限発揮していきます。
相手の意識を自分に向け、自分と相手の関係の中でのやりとりの
スイッチといいますか、意識エネルギーをUP目指します。
コミュニケーションの基本を行うだけですが、アイコンタクト、
その方にあった声かけを集中的かつ積極的に行い、眠たい脳へのアプローチを行います。
それに加え、噛んで飲み込むまでの、リズムやきっかけが
なかなかとれず、いつまでもモグモグされていて、
飲み込むまでに時間がかかってしまう場合もあります。
ですので、声かけプラス、味や水気、食べ物の形状などの工夫により、
噛む、飲み込む、時々水分でリセットしながら、リズムを整えます。
その際に「関わり」「声かけ」が重要な役割を果たしますので、
普段からもそうなのですが、関係性を作っておき、積極的な関わり
の中で、効果的な食事介助になるように、豊かな食の場面になるように、
姿勢+環境+関わり その土台に普段からの関係性を活かした
食事介助を大切にしたいと実践中です~☆
うまくいかない時もあったり、相手のその時のコンディションが変わったり、
状態が変わったりする時もありますが、
都度、工夫していい関わり、いい仕事ができるように
していきたいと思います☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
(今回の記事は、口腔や機能の専門家のコメントではありません。
私個人の介護現場での実践例を紹介したものであり、
すべてのケースに該当、すべての職員に活用できる訳では
ないと思いますので、あくまでも参考程度でお願い致します)
*次回のブログは11月に入ってからの記事UPの予定です。
少し間隔があきますが、今後ともよろしくお願い致します。