ご本人の世界観☆

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AM3:30

 

着替えられてリビングへ。

「まだ誰もいないんですね」

 

まだ夜中である事お伝えするも理解できない様子でした。

話を伺うと夕方だと思っている様子。

パソコンの電源を入れ、いつもの昼間モードに

向かっていました。

 

認知症という状態の方への対応のコツとして、

ご本人の世界観に寄り添ったり、合わせたりする対応が大事ですが、

「そうですね。夕方ですね」と合わせる前に、

ご本人に納得頂けるように事実を伝えみる試みをする事も行ったります。

 

明るい暗い

暑い寒い

風の強弱

音の大小

などなど

 

そのような情報を認知する能力は人それぞれですが、

この方は、かなり情報処理できる方ですので、

現実の情報を伝えてみたところです。

 

自分の腕時計、壁時計をみて、3時30分との認識は

しっかりできます。

ただ朝方か夕方かの判断ができないようでした。

 

言葉で伝えるよりも、ご本人が

「そうだな」とご自身の判断で事実が分かれば、

それにこしたことはありません。

 

ですのでこの後のアプローチとして、

環境面で「夜」の演出を行ってみました。

消灯して真っ暗にしました。

そして夜である事をお伝えし、

明るくなるまでもう一休みしてもらう事となりました。

 

結果、横になって30分後、起き出され活動開始となりました。

目で入る「暗い=夜」という判断より、

自分の感じている世界観が勝っているという事かもしれません。

 

そうとなれば、ご本人の世界観に合わせるアプローチへ変更し、

6時くらいから、いつもより早めの朝食となり、

その後もいつも通りの1日を過ごされました。

 

脳の不具合により、

私たちの現実とズレてしまう事もありますが、

あの手この手を打ちながらも、

ご本人の世界に寄り添っていきたいと思います♪

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

 

 

 

 

2025年02月20日 Category:スタッフ日誌