糖尿病と甘い物
こんにちは、お久しぶりです。クラブ滝子の看護師の竹内です。
梅雨ですが晴天・暑い日が続いていますね。
最近は毎日、温度計と利用者さんの服とにらめっこをしています。
脱水・熱中症が叫ばれる時期が今年もやってまいりました。
滝子通一丁目福祉施設、2年目の夏もやはり、脱水症・熱中症予防が目標です。
話は大きく変わりますが、高齢者の中で多い病気の内の一つ「糖尿病」。
クラブ滝子の利用者さん13名の内、2名の方がこの病気です。
その1人の方、Tさんは糖尿病の食前薬、食後薬を1日3回服用されており、血糖値は高いね、とお医者さんから言われ続けています。
そのTさんが先日90歳のお誕生日を迎えられました。
誕生日に何かやりたい事はありますか?と職員が聞くと、Tさんは「もう90なんだから、これといってなんにもないよ。ここに置いてもらえるだけで充分幸せ」と言った後に「あんみつが食べたいなぁ」とぼそりと呟かれました。
誕生日当日、もちろん近くの喫茶店に他利用者さんも一緒にあんみつを食べにいきました。
仲の良いNさん、Mさんと同じ席に座り和気藹々。
あんみつが来て「いただきまーす」となった時、横に座ったNさんが「私あんこ嫌いなの」とTさんのお皿にあんこをのせました。
喫茶店のママの計らいで、糖尿病の方のあんこは半分程に減らしてもらっているのですが、Nさんのあんこをもらい、Tさんのあんこは通常の1,5倍に。
「わー!嬉しい」と喜ぶTさん。もちろん、おいしくすべてペロリと食べられました。
「おいしかったぁ!ありがとう」そう言って喫茶店を後にしました。
糖尿病の方の甘い物は、看護師としては気にしなければならない事項だと思います。
甘い物を食べ続ければ当然血糖値も上がり、合併症のリスクが増えていく一方です。
目が見えなくなるかもしれない、身体の一部が壊死(細胞が死んでしまう事)するかもしれない、腎臓が悪くなって透析になるかもしれない…様々なリスクがありますが。
「私はね、子どももいないし、長生きしてもしょうがない。好きなもの食べて好きなだけ笑って怒って、コロっと逝きたいわぁ」
そう言ったTさんの顔が忘れられません。
看護師として、利用者さんの体調管理は私の仕事です。
そして、人として「目の前にいる方の、大切な最期の時間に関わる」のも私の仕事です。
「看護師としての自分」と「人としての自分」の矛盾、その答えをどうみつけるか、私の常の課題です。
長い文章、読んで頂いてありがとうございました。
皆で食べる甘いものはやっぱりおいしいですよね♪
また食べに行きましょう♪
Published by 小規模多機能・クラブ滝子 竹内