入居者の「仕事」って・・
グループホームの暮らしの中で、入居者の主体性が出てくる事は素敵な事です。
率先して買い物に行く、食事を作る片付ける、掃除をする、洗濯をする・・
ところが2階のフロアでは、それが進み、「やらなくてはいけません」になっています。
動ける人と動いてもとんちんかんになる人との間で、日々にぎやかに言葉が行きかいます。
「仕事もしないで何やってるの!」
「し、仕事って・・・」
「給料出ませんけど」笑
自分の分だけを自分で作って食べるのでれば、「仕事」とはならないでしょう。
一部の動ける人が、動けない他者の分を作らなくてはいけないという構図の中で、仕事感が出てしまっているようです。
その仕事感が強くなると、やらない人、やれない人が困った扱いになって「仕事ができない人」になってしまいます。
共同生活の中で、できる人ができない人のために手助けし合う関係を目指したいものです。
強制共同生活となり、できる人ができない人に指示命令を与える関係が時折みえる現状をどう変えていくか・・
あの手この手の策はあると思います。
職員が仕事をしなくてはいけませんからね。
今後の取り組みを順次報告させて頂きたいと思います。
「そんなことは職員がやることで、こんなサービスをしとったら客が来なくなるよ!」
と言われていた最初の頃が懐かしくもあります。
主体性は行き過ぎると、元気な入居者による一方的な統治社会になり、とんちんかんな方が責められるおかしな構図になってしまうようです。
「有する能力に関係ない、入居者統治による自立生活」ではなく、「有する能力に応じ、自立した日常生活を営むことができるよう」に職員が仕事をする出番です。
そんな中でも活動が終わる就寝前になると、とんちんかんな方に対しても、やさしく労いの言葉が出るところはさすが大人、素敵だなと思います。
職員に対しても、「もう10時だで、先生が寝れないといかんで、皆部屋へ行きましょう」と気を使ってくれたりします。
いやいや、そこは気にしなくてもいいのですが・・・笑
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治