♨お風呂②♨
<前回続き>
ゆず風呂からは
「頭皮にある湿疹を治すために・・・」
「髪が長いとなかなか洗いきれないですよね~。」
「試供品のシャンプーを頂いたので、試してみませんか?」
などなどにて、月1、2回なんとか髪を洗えました。
夏場になり汗疹が出来はじめたので、お風呂もクラブで入る機会を設けたい。
(クラブ、娘さんの気持ちで、Aさん自身は思ってはいないでしょう。)
お風呂のアプローチも始めたある時
「着替えが無いから、入らないよ~。」と。
『入っても良いと思える環境』を作るために
早速、娘さんへ連絡をして着換えを準備して頂く依頼をしました。
翌日には、着換えの準備が整いました。
そうしてほぼ毎日様々なアプローチを重ねていく中で
「明日なら入る。」という返答をされるようになりました。
もしかしたら・・・。
「昨日、明日お風呂に入るって言ってましたもんね?」
と声を掛けたところ
「げ~!そう言ったか~?」とニヤニヤしながら浴室へ向かわれます。
きっと、自分がそう言ったのなら仕方ないと思ったのでしょうか。
しかし、まだまだ気が抜けません。
Aさんが好まれる話題(幼少期の頃やご家族のことなど)で時間を運びます。
途中で
「や~めたッ!」となってしまいそうで、私の内心はかなり必死です。
脱衣室まで移動できるか
脱衣室にて、服を脱げるか
髪飾りを外せるか
要所要所に集中して、一つひとつクリアしていきます。
湯船に入られた瞬間は、内心大きくガッツポーズです(笑)
初めて冬至のゆず湯に入られてから、もう少しで2年になろうとしている今も簡単にはいきません。
Aさんは、外出を楽しみにされているので、外出の機会を外さないようにアプローチ。
雨の日はアプローチ。
朝のお迎えの時ひさりげなく「お風呂」という言葉を出してみて反応をみます。
とにもかくにも、
Aさんが納得して気持ちよくお風呂を楽しめるようにがポイント。
今現在、クラブで7~10日に1回お風呂に入られるようになりました。
認知症が進行しても、自宅でのお風呂が継続できるように
認知症が進行し自宅のお風呂に入ることが難しくなった時のことを考えて
両者を踏まえて『今の支援方法』です。
パイナップルと奮闘中のAさん。
とてつもなくアグレッシブです。
「気合いだ!!」
滝子通一丁目福祉施設 副施設長 佐藤恵美子