「母」
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自宅での暮らしを支えるための仕組みである、小規模多機能・クラブ滝子。
一部の利用者さんは訳ありで、長期宿泊となられている方々がみえます。
しかし、その方々も制度上自宅を絡めない訳にはいきません。
というより、自宅を忘れないように、大切にして頂きたいと思っていますし、その思いを継続できるよう支援していきたいとアプローチしています。
今回自分が、初めて自宅訪問(と言っても、ご本人と一緒に自宅へ行くのですが)させて頂いた方があります。
今までも月に1,2度しか戻らないので、どのくらい覚えてみえるのか・・・
と、近所に近づくと。。
「そこそこ」「そこを曲がって」
ちゃんと道案内してくださりました。
到着し、玄関の鍵をあけ、
リビングの照明のスイッチを入れ、
ホットカーペットの電源を入れられました。。。
長年住まれていた我が家。
認知症で要介護状態となり、クラブ滝子で過ごすことが中心になって4年近く。
日時の感覚は鈍り、判断力が低下もあります。
しかし、体や記憶は自宅を忘れてはいません。
そればかりか、客(自分)への配慮も冴えています。
「ご飯食たくさん食べていきなさいよ」
そこにいらっしゃったのは・・
まぎれもなくこの家、家族にとっての「母」でありました。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
With best wishes for Merry Christmas.
2015年12月24日 Category:スタッフ日誌