反応に関係なく

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前回のブログで、要介護状態が重くても、認知症という状態が進行していても、

たくさんの経験を積み上げ、能力をまだまだ秘めているという話を上げさせて頂きました。

 

そのような方の中には、見た目上は反応があまりないように見える方があります。

そのような方々に、食事を介助している場面で時々気になる事があります。

語り掛けずに、黙々と介助しているのです。

 

ちゃんと伝えてない組織、自分に課題があるのですが、人が人と関わる上での基本は、

「声をかける」

「意思を確認する」

事を大切にしているか?という事です。

これはこちらからの問いかけに反応が「あろうが」「なかろうが」という事です。

 

なぜなら、そこにいるのは「人」だからです。

たくさんの経験を積んで生き抜いてきた「人生の先輩」だからです。

 

反応がある方には声をかけ、反応がない方には声をかけない。

ではなく、

反応があろうがなかろうが、そこにいるのは「人」である以上、

声をかけ続ける必要があります。

 

たとえば食事介助の場面。

「昼ごはんを食べるお手伝いをさせて頂きますね」

「ご飯からたべますか?おかずからたべますか?」

「味噌汁を飲まれますか?」

「お茶はいかがですか?」

「今日は○○ですね」

「お下げさせて頂いていいですか?」

「これで食事は終わりですよ」

等々、声かけしながら介助をさせて頂く事が僕らの仕事の内だと思うのです。

 

決して特別な事ではありません。

人が人に関わる時の基本ということだと思うのです。

 

黙々と出された食事を全量食べさせるだけの、さみしい食事の場面にならないようにしたいものですね。

 

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

2016年10月01日 Category:スタッフ日誌