お家
小規模多機能型居宅介護は居宅での生活を長く続けられるように、「通い」「訪問」「宿泊」の3つのサービスを組み合わせて支えています。
御本人自らが希望して、小規模多機能・クラブ滝子を利用開始となった方は今まで、、、1名です。
その他の方は様々な理由があって、クラブ滝子の利用を開始となってます。
きっと
「なんだかわかんないけど、ここに来ることになった。」
「なんだかわかんないけど、ここに来た。」
という方が大半です。
先日、利用開始から2年が過ぎたAさんが肺炎のため2週間程の入院しました。
入院による認知症の進行やADLの低下などみられ、生活を取り戻すために小規模の宿泊を10日間ほどしました。
その間に、クラブ滝子での様子をみながら、必要な福祉用具をレンタルできるように自宅の環境整備の段取りをしていきます。
2週間の入院、10日間の宿泊を経て、約1カ月ぶりに帰宅されました。
しかしまた翌日にはクラブに通われました。
その後、週の半分の夜を自宅で寝る、半分をクラブで寝るというサイクルを開始しました。
このサイクルで3週間過ぎたころ、
「ここで、泊まることがあるから、家にかえることが、楽しみでしょうがない。」と笑顔でおっしゃいました。
『家に帰ることが楽しみでしょうがない。』
とてつもなく、Aさんのパワーとともに、『家』にパワーを感じました。
色んな意味が想像できます。
自宅へお送りすると
「また明日、頼むな。さようなら。」と挨拶されます。
クラブ滝子に不満がある、満足しているという意味ではなく、
「家」という意味がどんなものか改めて考えさせられました。
介護保険法で、小規模多機能居宅介護の基本方針は
【基本方針】 要介護者について、その居宅において、又はサービスの拠点に通わせ、若しくは短期間宿泊させ、当該拠点において、家庭的な環境と地域住民との交流の下で、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者がその有する能力に応じその居宅において自立した日常生活を営むことができるようにするものでなければならない。 指定小規模多機能型居宅介護は、通いを中心として、利用者の様態や希望に応じて、随時訪問や宿泊を組み合わせてサービスを提供することにより、利用者の居宅における生活の継続を支援するものである。 |
自宅とは言わずに、居宅とする意味はなんなのだろう・・・。
居宅は、国語辞典をひらくと
その人の、日常住んでいる家、すまい。
自宅で暮らせるためには、家族や本人、環境など様々な形で支える仕組みが必要です。
「自宅での暮らしを少しでも長く続けたい」
に応えられるように、家族や医療、クラブ滝子、福祉用具レンタルや近隣との付き合いなど調整し、また自宅にて暮らすことができることを応援します。目指します。
クラブに宿泊の時間。他利用者さんは休まれましたが、「まだ、ええ?」とリビングにて。
後方にある、タッチアップ(移動手摺)
独りで歩いて行けるために重要な福祉用具です。
私も、家に帰っての時間は確かに大好きです。
外(地域社会)があるから、家がある。
家があるから外(地域社会)がある。
イコールになるようなそうでもないような・・・。
前回のプレーシャーに応えられているかは『?』です苦笑
滝子通一丁目福祉施設 副施設長 佐藤恵美子
熱田神宮へ参拝。
参拝した後のきしめん。
寒い時期あったまる~。