凝り固まった
ご利用者、ご入居者、ご家族、地域の皆さま、そしてブログを呼んでくださっている皆様のおかげで、4年目を迎えることができました。
本当にありがとうございます。少しでも皆々様に、お還しできるように頑張りますので、これからも宜しくお願い致します。
3年という年月を共にさせて頂くなか、年齢を重ねること、持病が悪化すること、認知症が進行することなどにより、介護を要する時間が増えてきました。
日頃、『有する能力に応じること』『出来る所は、自分のチカラが発揮できるように』と、考えて実行してきました。
しかし、御本人の為にしているハズが、御本人にとってズレが生じていることがあります。
例えば、一般浴(家庭にある浴槽と同様)と
リフト浴(椅子に座ったまま、吊り上げ浴槽に入れる)です。
Aさんは、3年前の利用開始時、一般浴槽への出入りの際、掴まる手摺が分かるように声掛け、手で確認して頂くと、浴槽をまたぐことができていました。
2年後のある時から、浴槽に入ると、浴槽の中で立ち上がることが出来なくなってきました。
職員間で、話し合い浴槽内に低めの椅子を置くことで、立ち上がることがスムーズにできました。
Aさんが、お風呂に入れるように環境の整え方も職員間で、統一しました。
少しずつ、浴槽への跨ぐ際に、足を上げる支えが必要になったり、立ったままでは不安定なので、座った状態で跨げるように介助してきました。
そうして先日、久しぶりにAさんのお風呂の際に介助させていただきました。
手摺に掴まるけれども、手を放すことができず、浴槽をまたぐこともままなりません。
座った状態で跨げるようにしましたが、何か力んでしまっています。
丁度、新入社員Bさんも同席しており、Bさんから
『Aさん、不安が募っているみたいですよね。』と。
その時、ハッとさせられました。
『お風呂に入って貰いたい。』という私の思いでしたが、『浴槽に入ってリラックスできるように』に着眼してしまい、その前後にあるAさんの不安を取り除くことも重要であることを置き去りにていました。
恥ずかしい限りです。
一つの動作に表情や、身体への力み方など確認しながら、不安や恐怖心があるようならば、取り除くためにどうしたら改良を重ねていくことが大切でした。
リフト浴を試したところ、終始リラックスされていたと聞きました。
その後も何回か、リフト浴を使用し、一般浴とは格段に本人の表情も良く、不安が解消されてきています。
私の頭のなかで、リフト浴は最後の砦と思い込んでいるところがあり、何とか出来ていることに、凝り固まっていたと反省しております。
御本人にとって、御家族にとって、介護者にとって、、、。
やわらか~く、やわらか~く。御本人と、御本人を支える仲間(御家族・地域の方・職員・専門職等々)と共に探究!!していきます!!
滝子通一丁目福祉施設 副施設長 佐藤 恵美子