環境を本人視点で
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洋式トイレの中に、和式トイレが設置されました。
役員の和田のハンドメイドで、作られたものです。
(便器本体は既製品を購入しています)
HP「けあサポ」の専門職応援ブログ「和田行男の婆さんとともに」でも紹介されています。
認知症の進行と共に、トイレの認識ができたり、できなくなったりされる方がみえます。
脳が壊れることにより、見えていても分からなかったり、使い方が分からなかったり・・
排泄したくなると落ち着きがなくなり、トイレに行ってもトイレと認識できないと、トイレを探し外へ行かれてしまう事があります。
その方の排泄の状況を見ていると、しゃがんでされる場面が多々ありました。
座ってする洋式タイプは、後からの記憶や判断と習慣によるものでありますが、もともとはしゃがんでしていたことと想像できます。
「施設の環境に合わせて頂く」のは、脳や体が正常であれば容易です。
その環境を見極めて、使いこなしていく判断は「脳」が行っています。
その脳が壊れれば、新しく獲得した記憶や判断することが難しくなることもあります。
であれば、「本人の脳に合わせていく」のが私達の仕事になります。
そのために、本人側の視点で分かりやすい環境を作り出していくということになります。
今回の和式トイレの導入も、そのような本人視点で考た結果です。
脳が壊れることにより、正しく理解できなくなり環境不適応状態が増えてきます。
その時に、人も物も本人の状態に合わせ変化させていくこ視点とセンスを大切にしたいものですね。
少しづつ使いこなしているものの、この便器を横目に洋式でされていることもあります。(笑)
ある程度想定はしていますが、大切なのはそのセンスと取り組む姿勢ですからね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
2014年04月20日 Category:スタッフ日誌