医学の進歩
本日、核医学検査(RI)というところで行われる利用者さんの検査に付き添いました。
「核医学って・・」
難しそうですが簡単?に説明すると、
血液の中に害のないレベルの放射性物質を入れ(注射)、
3時間以上過ぎてから、脳の中のどこにどのくらいたまったかを、
放射線を捕らえて画像にする装置(SPECT装置)を使って撮影します。
注射し、3時間以上時間を空け、30分横になって撮影
(始めの注射も、撮影も指定の時間厳守です)
ダット・スキャン(DAT)という検査です。
これで、脳の中の神経の働き具合が見て取れます。
今回はこの検査により、アルツハイマー型認知症か、レビー小体型認知症かを鑑別しようというものです。
ちなみにお値段は1本 56,636円です。
たった2mlで5万円以上する超高級な医薬品です。
保険はききます。
とはいっても8100円お支払いされていましたが・・
すごいですね~
医学、科学はどんどん進みますね。
そこに「人の手」「関わり」がくっつく「医療」や「介護」が追いついていかなと大変な事になってしまいます。
早期発見、早期診断だけどんどん進む。
しかし治す薬がない現状。
認知症になって治療を受けようとすると、拘束。
認知症により、介護を受けようとすると、虐待。
一部にせよ、これがこの国の現在の到達点です。
診断確定の先の、医療や介護の「対応力」や「質」が伴わないと「お先真っ暗」の期間が前倒しで早く分かってしまうというのは、本人にとっても辛い話です。
認知症の確定診断がついた=もうだめだ・・
ではなく、
認知症の確定診断がついた=介護を受けながらなんとか生きていくか・・
と思える関わり・支えができる業界になっていかないといけないと思うのです。
最期まで尊厳があり、生活を送る一人の人として生きていける社会を目指して。
皆でこの国の将来、自分や家族の将来を自分達の手で創造していきましょう。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治