有する能力に応じた調理
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調理は複雑な作業です。
何が食べたいか何を作るか考える・想起する
どんな材料を使うか判断する
何人分作るか判断し覚えておく
調理器具や道具を選ぶ
完成までの段取りを考え、覚えておく
味をイメージし、調味料を使い分ける
火に何分かけるか覚えておく
人数分に盛り付ける
全体の流れをイメージし、時間を管理する
どれもこれも、記憶の障がい、見当や判断力の低下がある
認知症という状態にある方が調理をするのは難しい事もあります。
しかし、料理の工程を分解し、
それぞれの有する能力にあわせた役割を持ってもらう事で、
完成させる事ができます。
立って作業できる方
目がみえにくくても、ちぎる・混ぜる、かき混ぜるはできます
立てないけど、切る・火にかける、味をみる事ができる方
単純作業ながらきちっとできる方には取り分けや片付け
手元が不確かな方にはプラスチック製品の片づけ
個々の特性、有する能力に応じ
調理・片付けを分担する事で、
皆で作り上げる食事になるのだと思います。
一つひとつのパズルを組み合わせるのは職員の役割ですが、
皆で作り上げる事を応援するのは
なかなか醍醐味のある仕事なのではないでしょうか。
「自分の力を使って生きる」を今後も応援していきたいと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
2021年03月17日 Category:スタッフ日誌