空気感

Published by i

7月グループホームに入居されたYさん。

今月の誕生日で90歳になられます。

記憶の障害や判断能力が衰え、独居の暮らしに障害が出てきて入居となられています。

毎朝タクシーであちらこちら出かけて迷子になったり、デイサービスに行ったりされていました。

 

この方、なかなか学や経験がります。

中国語やロシア語もペラペラ。

プライドはとても高い方です。

身の回りの事は、職員がやるのが当たりまえ。

他の入居者に生活行為(調理・片付け、掃除、洗濯・買い物等々)ができるように支援している職員をみて「暇そうだな」と。

自分の部屋の中でゴロロゴしていることも多いです。

入浴支援も難易度高くなかなか入れません。

昔ながらの頑固な男性って感じです。

 

 

そんな方がグループホームでどんな暮らしになるのか・・・

「自分の事は自分でできるように」なるのか

「互いに助け合って」いけるようになるのか

「社会と繋がっていけるように」なるのか

苦戦するかな? と感じていました。

 

ところが1ヶ月もしないうちに

IMG_8584

自分の分だけかも知れませんが、食器を洗われていました。

 

IMG_8655

洗濯を干す場面も見かけました。

リビングで他の方々と過ごす時間も増えています。

入浴の頻度も上がってきています。

 

1階の職員さん、なかなかやるものですね☆

いい仕事をしているのではないでしょうか。

職員が主体で「やらせる」でなく、ご本人が主体で「やろう」「やらなくちゃ」と思って頂けるような仕掛けや、もって行き方をどうしているか、見せて頂こうかと思います。

 

このような成果は簡単にでるものではありません。

今までの努力で、フロア全体の「空気感」が、それを助長させているのもあるでしょう。

自分で食べたい物を考える。

食材の買出しに行く。

皆で作り食べ、片付ける。

汚れれば掃除。

洗濯物が終われば干す。

乾けば取り込む。

たまには喫茶店や外食で気分転換。

等々の、「自分が生きるのに必要な事を自分の力を使って」という「自立した日常生活」に近づけれるよう、私達(職員)の暮らしに近づけれるように、日頃から尽力しているからこそだと思うのです。

 

皆がやているのであれば自分も・・

という感覚になるのはあると思います。

人は流されやすい生き物ですから。

入居者自らが「やらなくちゃ」が大切ですが、そんな「空気感」を導き出せるいい仕事を続けていきたいものです。

 

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

昨日今日は世の中お祭り・花火大会だらけ。

クラブ滝子でも地元の祭りに行ってきました。

IMG_8724

IMG_8719

 

夜自宅に戻ると、近所やあちらこちらでお祭りがあったようです

IMG_8428

介護職は人の生活を支える仕事ですが、自分自身の生活を組み立てにくいのが課題ですね。

「介護の日」に加え「介護職員の日」なる 日が必要では?笑

2015年08月02日 Category:スタッフ日誌