「響き合い」
毎日暑い日が続いています。
デイサービスのご利用者さんは、必然的にデイよりもご自宅で過ごす時間が長くなります。
ご自宅での環境は色々です。
お1人でお過ごしの方、エアコン、扇風機などで温度調節が出来ている方、
閉めきったままの方、水分不足の方、暑さの為、食事の量が減っている方、全く食べれない方。
この季節、到着時の皆さんのご様子はいつもより、変化があります。
いつもと違うかお顔の表情、歩く様子、声、車の乗り降りなどから読み取ります。
クラブ雁道では、日常生活動作を通して「自分のことが自分でできるように」と
職員向かっていますが、皆さんの体調を見て、その日の活動を変更する事もあります。
この日、到着から、「家に帰りたい。」と中に入られないAさんがみえました。
職員、声を掛けながら見守りはしていましたが、Bさんが声を掛けてくれました。
「どうしたの?大丈夫。」と。
Aさん「足が痛くて。家に帰りたいの。」と言われました。
今まで、玄関から外を見て、職員が話かけても目も合わされることがなかったのですが、
Bさんが話しかけると、顔をあげ、目を合わせてお話しされています。
Bさん「そっか、痛いのね。ちょっとここに座ってみせて。」と椅子へ誘ってくれました。
座って頂くと「痛かったのね。」と肩をもんでくれました。
この直後、今日の様子を聞いたAさんのケアマネさんが様子を見に来て下さり(いつもありがとうございます)
「あら、Aさん、どうされたの?」と玄関で声を掛けてくれました。
Aさんが答える前にBさんが「肩が痛いんだって。」と答えてくれます。
するとAさん「そうそう。」
職員がどんなに頑張っても、「響き合い」が職員ではない瞬間があり、
そんな時あえて少し距離を置いたり、むやみに声を掛けなかったりします。
色々考えながら声を掛けるのですが、それが、上手くいく時もあれば、失敗する事も。
この日は「響き合い」の相手が職員ではなく、利用者さんでした。
この後お二人そろってリビングの椅子へ。
お茶を飲み、昼食のメニューを決めたりして過ごされました。
その1時間後、突然立ち上がり「じゃあ、私、タクシー呼んで帰りますね。」と
靴を履きバックを抱え今度はBさんが外へ。
Aさんすかさず、「ずるいよ~。私が先にかえりたかったのに~。」と大爆笑でしたが
帰ることはなく。
Bさんはそのまま、「雁道デイ タクシー」でドライブへ。
暑いのはツライですが、デイの庭の木に蝉があそびに来てくれました。
4匹。見つかりましたか?
クラブ雁道 デイサービス
日置 紀子