「響き合い」

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毎日暑い日が続いています。

 

デイサービスのご利用者さんは、必然的にデイよりもご自宅で過ごす時間が長くなります。

ご自宅での環境は色々です。

お1人でお過ごしの方、エアコン、扇風機などで温度調節が出来ている方、

閉めきったままの方、水分不足の方、暑さの為、食事の量が減っている方、全く食べれない方。

 

この季節、到着時の皆さんのご様子はいつもより、変化があります。

いつもと違うかお顔の表情、歩く様子、声、車の乗り降りなどから読み取ります。

 

クラブ雁道では、日常生活動作を通して「自分のことが自分でできるように」と

職員向かっていますが、皆さんの体調を見て、その日の活動を変更する事もあります。

1

 

この日、到着から、「家に帰りたい。」と中に入られないAさんがみえました。

職員、声を掛けながら見守りはしていましたが、Bさんが声を掛けてくれました。

「どうしたの?大丈夫。」と。

Aさん「足が痛くて。家に帰りたいの。」と言われました。

今まで、玄関から外を見て、職員が話かけても目も合わされることがなかったのですが、

Bさんが話しかけると、顔をあげ、目を合わせてお話しされています。

2

Bさん「そっか、痛いのね。ちょっとここに座ってみせて。」と椅子へ誘ってくれました。

座って頂くと「痛かったのね。」と肩をもんでくれました。

 

この直後、今日の様子を聞いたAさんのケアマネさんが様子を見に来て下さり(いつもありがとうございます)

「あら、Aさん、どうされたの?」と玄関で声を掛けてくれました。

Aさんが答える前にBさんが「肩が痛いんだって。」と答えてくれます。

するとAさん「そうそう。」

 

職員がどんなに頑張っても、「響き合い」が職員ではない瞬間があり、

そんな時あえて少し距離を置いたり、むやみに声を掛けなかったりします。

色々考えながら声を掛けるのですが、それが、上手くいく時もあれば、失敗する事も。

この日は「響き合い」の相手が職員ではなく、利用者さんでした。

3

 

この後お二人そろってリビングの椅子へ。

お茶を飲み、昼食のメニューを決めたりして過ごされました。

 

その1時間後、突然立ち上がり「じゃあ、私、タクシー呼んで帰りますね。」と

靴を履きバックを抱え今度はBさんが外へ。

Aさんすかさず、「ずるいよ~。私が先にかえりたかったのに~。」と大爆笑でしたが

帰ることはなく。

 

Bさんはそのまま、「雁道デイ タクシー」でドライブへ。

 

4

暑いのはツライですが、デイの庭の木に蝉があそびに来てくれました。

4匹。見つかりましたか?

 

 

                       クラブ雁道 デイサービス

                              日置 紀子

2018年07月21日 Category:スタッフ日誌