個人の部屋(個室) 1
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「今日、お布団干されますか?」スタッフ
「今日はやめといて。明日干すわ」入居者
認知症という状態にあっても、「部屋に他人が入ってほしくない」という気持ちを持たれる事があっても当然のことであります。
きっと、その方なりの「その時の気持ち」「性格」「生活習慣」「理由」等、何かがあるのでしょう。
その場では「分かりました」と返答するにしても、そのままにしとく訳にはいかないのが私たちの仕事。
「支援」をアプローチできなければ「代行」「管理」も仕事のうちであります。
あるスタッフは買い物等の外出時に布団を干してしまって、ご本人が帰ってみえた時に「干させて頂きましたよ」と告げたという。
これはどうなのか?
グループホームでいけば「家賃」を頂いています。
つまり、その借主の部屋であるということです。
介護保険の枠の中の仕組みでありますので、勝手に入っても不法侵入とはならないでしょう。
しかし心情や状況に「配慮」をして差し上げるのは、「人」と「人」としての関係性の中で必要であります。
もちろん自分の身を自分で護れない、護りにくくなっている認知症という状態への配慮も必要です。
少なくとも私たちに必要なのは、ご本人が部屋にいてもいなくても、他人の部屋へ入らせて頂くという感覚は必要だと思うのです。
そのような意識も必要ですし、行動の実際としては、「失礼します」「失礼しました」と言える自分がいるのかどうかだと思うのです。
不在の部屋へ出入りする時もしかりです。
いかがでしょうか?
(続く)
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
2012年2月 建設中の個室の中の写真です。
2年半前のワクワクを忘れたくないものですね。
「どんな方が借りられるのだろうか・・」
2014年08月13日 Category:スタッフ日誌