「大逆転」のススメ Vol.20
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シロクマがこんな暑い地域にいていいのだろうか?
先日動物園に行った時に、こういっている人がいた。↓↓
「なんか囲われてかわいそう・・」
そんな会話を聞いていて、ふと和田行男のコメントや、「大逆転の痴呆けあP244~」のフレーズが頭をよぎりました。
<動物園生活でいいのか!>
保護のもと囲われ、餌を与えられ、時には洗浄してもらう動物園。
最近は擬似ジャングルのような設えにしてもらっています。
動物園の動物たちは、他の動物からの脅威もなく餌に困ることもなく「幸せね」って言う人もいますが、動物本来の「生きる姿」はなくなっています。
利用者様たちの施設も同じようなもの。
人間として主体性をもって能動的に生きることを支援するのではなく、保護の対象として受動的に生きさせてきました。
その結果、「人が生きる姿」からはほど遠い姿にさせられてきたわけです。
誰もがそんな姿を願っているわけではないにもかかわらずです。
大逆転の痴呆けあより一部抜粋
~中略~
もちろん痴呆という状態にある人がジャングル(一般社会)でひとりでは生きていけないこは分かっているが、だからといって、いきなり動物園のように保護してしまっては、人の姿を失ってしまうのは当たり前のこと。
いくら住居化をはかり、家庭歴な雰囲気を演出しても、一番肝心な「自分の力を使って生きていくための手立てをとる」という生活の主体性を奪ってしまっては、活動的に生きることはできなくなってしまう。
まだまだ動物園に毛がはえた程度?サファリパーク?からなかなか抜け出せていないのかもしれませんが、認知症になってとしても「人として生きる姿」を追求していきたいものです。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
2016年07月01日 Category:大逆転のススメ