「ミラーニューロン」を意識することの大切さ

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「ミラーニューロン」という神経細胞が脳内にあることはご存知でしょうか?

 

ウィキペディアによると、

「他の個体の行動を見て、まるで自身が同じ行動をとっているかのように”鏡”のような反応をすることから名付けられた。他人がしていることを見て、我がことのように感じる共感(エンパシー)能力を司っていると考えられている。」と解説されている。

 

簡単に言うと、

「相手がイライラしていると、こっちまでイライラしてくる」

「相手が焦っていると、こっちまで焦ってくる」

「相手が悲しんでいると、こっちまで悲しくなる」

「相手がおいしそうに食べていると、お腹が減ってくる」

「相手があくびをしていると、あくびがうつる」

「相手が楽しそうにしていると、こっちまで楽しくなってくる」

 

ということであり、だれもが経験したことのある感覚ではないでしょうか。

特に家庭内や親しい人、職場内などの関係性が密になればなるほど、互いにその影響を与え合うということにもなります。

 

このような相手の行動や感情を鏡(ミラー)のように写し取ってしまう動きをする脳内の神経が誰の脳の中にもあるのです。

ミラーニューロンのおかげで、他人の喜怒哀楽を自分のもののように感じることができます。逆に感じるのを妨ぐことができないということにもなっているのです。

 

これは認知症であっても作用しています。といいますか、そのような状態のほうが、この神経細胞の動きが活発であると感じる場面も結構あるのではないでしょうか。

 

スタッフが、イライラしていると相手もイライラしてきます。

スタッフが、慌てていると、相手も落ち着きがなくなります。

スタッフが、その方を嫌うと、相手も自分を嫌いになっていきます。

 

スタッフが、その方を大切に思うと、相手も自分を受入れてくれます。

スタッフが一生懸命関わろうと挑むと、相手もそれに反応してくれようとします。

 

言葉だけではなく、自分の思い表情や動作、雰囲気などが相手に伝わり、相手の言動に影響を与えてしまうということです。

 「介護は写鏡」と言われることもあります。

この神経細胞の動きは、私達の仕事において、とても大切なことであります。

 

私達の心身のコンディションを整えることが、仕事をする上でとても大切で意味のあることだということに気づき、相手をどうこうしたいと思う前に、自分自身を見つめていくことを大切にしていきたいものです。

 

 

 

前回の車椅子にのっている方は・・・

 

お馴染み「野村さん」でした。

買い物で2km以上あるいているうちに、他の入居者のために運んでいる車椅子を見て「これに乗るわ」とご自身から言い出されたので、乗ってもらっただけです。

いつかはこのような姿になるのかも知れませんが、やはり歩けているということは素敵なことですね☆

 

Published by 滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

 

 

 

2013年05月28日 Category:スタッフ日誌