「主体性」を考える②
- 「方向性を職員間で共有・合意」
「主体性」は大切!と気づき、すぐに取り組もう!!
という思いや行動力は大切だと思います。
しかし色々段取りを踏まないと、後々やっかいな事になってしまう可能性があります。
例えば、利用者さんの行動範囲が広がった結果、怪我をされ、家族から「なんでそんな事させたのですか?」とクレームが入った。等の事は起こる可能性があるます。
そのような事にならないように、やるべき事がいくつかあると思います。
まずは、法人・会社としての方向性(理念等)とのマッチングを行う必要があるという事です。
当然、経営者や管理者等が「主体性」について理解し、推進する中心、もしくは承認していなければなりません。
スタッフ個人の思いやフロア単位で取り組むと、事故が発生した時に、責任の所在が個人のスタッフ等にいってしまうかも知れません。
現場スタッフからの情報発信や問題提起で構いませんので、施設全体の動きと連動できるようにしたいものです。
そして、正しい介護のあり方を追求し、目の前の要介護の方々の生きる姿を変えていけたら素敵ですね。
主体性を導き出すアプローチは、一個人スタッフがいいと思って実行できる事もありますが、組織全体の理解の基ですすめ、皆で同じ方向に向かい、力を合わせ、チームワークを発揮する必要があります。
そのために皆で勉強会や意見交換会、会議等を開催し、合意の基で取り組みを始めたいものです。
その会合時に、確認・予測しておく事があります。
それは、取り組みが進むと、色々な負担が増える事です。
そして職員は振り回されていくという事です。
その時に個人やチームで仕事の方向性が揃っていないと、愚痴や不平不満が増えるばかりです。
「してさしあげる」間は、施設や職員都合による、生活やケアの組み立てが中心で、利用者は受身的な方が多いと思います。
それはある意味職員にとっては都合のいいものです。
しかし、利用者が主体的に「話されたり」「行動」され、それを応援しようとすると、職員側の予定通りにいかない事が増えてきます。
それが「主体性を支える醍醐味」と捉える事ができるかどうかです。
「振り回されるという事は、主体性を大切にしている証拠」
それが当然で、大切な事という感覚を職員が持てないと、「大変だ」「人出が足りない」と、愚痴や不平不満が増える事になってしまうかもしれません。
そのような事にならないように、予め皆で学び、合意の基で取り組む必要があります。
主体性を引き出すという事は、必然的に職員に負荷がかかります。
なぜ、主体性は大切なのか? どうすれば主体性を引っ張り出せるのか?
組織の方針の基で、職員間で情報共有や合意し、チームとしてアプローチする事が大切です。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
掃除の流れを作ると、自ら動き始める男性利用者さん達。
最近利用開始となった方々です。
クラブ滝子がおもしろくなってきますよ!