「介護の専門性」考③
②の続き
◎介護の専門性
僭越(せんえつ)ながら自分なりの言葉で語らせて頂きたいと思います。
参考までに、辞書にはこう書かれています。
「介護」とは、高齢者・病人などを介抱し世話をすること。
「専門性」とは、特定の領域に関する高度な知識と経験のこと。
職務遂行に必要とされる職能。
一見、分かりやすいような、分かりにくいような・・・
そして、「介護」の意味としては古いようにも思えます。
「介護」は時代とともに変化していますからね。
大きな方向性として、
「介護」とは、私達同様「人が生きる姿」「市民として暮らす姿」を取り戻す・創造するために行う支援。
「専門性」とは「諦めず、挑み続ける姿勢」であると思っています。
一般的に人は自立した後、「自分のことは自分で」「互いに助け合って」「社会と繋がって」という「人が生きる姿」を長い間続けていきます。
ところがある時、体のどこかが壊れるという災難に見舞われることがあります。
壊れたかにもよりますが、そうなると今までできていたことができなくなります。
「できなくなったことはできないままでいい」「失うことは仕方ない」で済むことでしょうか。
「今までできたことをでき続けたい」「取り戻したい」といった思いは誰もが持っていくのだと思います。 自分を含め、多くの人は「失うこと」を恐れるのだと思います。
「失いたくない・・」「なんとかその辛い状況から脱したい・・」
その思いを実現するために、医療が壊れた所を修理します。
介護は修理しきれないことにより発生する、生活上の障害を補うということです。
それにより「今までの自分」に近い状態を目指したり「人として生きる姿」を取り戻そうとしているのだと思うのです。
その姿の先には、他者や社会との繋がりのある「市民生活」があるわけです。
介護はこの姿を「どうやったら取り戻せるか」ということを考えながら関わっていく仕事なのではないでしょうか。
和田から聞く見る「介護」、波の女が目指す「介護」はそこだと思うのです。
いかがでしょうか?
「やっぱ海はいいねぇ~」(男性)
「生まれて80年。初めて来たわ~」(女性)
「海ってこんな色(茶)?・・・」
そのうちUPする予定の④へ続く・・・
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治