「体位交換」「体位変換」

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ある方の記録に目を通す。

 

「巡視 オムツ確認。パット交換。尿測40g。体位交換/左側臥床へ」

「巡視 異常なし 体位変換」

 

「体位変換」?

「体位交換」??

 

「変換」・・・ あるものを別の形のものに変えること。また,変わること。

「交換」・・・ 物と物を取りかえること。また、互いにやり取りすること。

と辞書にある。

「臥床」は、「床(とこ)につくこと。寝ること。」「寝床」とある。

 

ご自身で体の向きを変えることが難し方に関わった時のスタッフの記録なのですが、「交換」「変換」の意味を考えるとおかしくないですか?

言葉の意味もそうですが、人に使う言葉としても?

 

医療の現場では、的確かつ簡潔に、経過や状態の記録をつける時に使われる事があると思います。

でも私達の仕事は「人が生きることを支える」生活支援の場であり、上記のような表現はどうなのかを考えねばならないと思います。

 

介護記録は職員間の「情報交換」「情報共有」のために必要ですが、家族にも見て頂くこともありえます。

その時に「体位交換」「体位変換」「オムツ交換」「臥床」という言葉使いが、果たして生活支援の場面で必要な表現か?大切なご家族を預かる立場としてどうなのかを考える必要があるかと思います。

 

適切な「意識」「表現」は職場内の皆で話し合えば自ずと答えは出ると思います。

私達の対象は「人」であり「生活」「人生」なのですから。

 

といいつつ、前任者に続いて、「体位交換」と書いてしまった流されやすい自分。笑

「人の振り見て我が振り直せ」ですね。

(他人の行動を見て、良いところは見習い悪いところは改めよということ)

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

 

 

2013年05月11日 Category:スタッフ日誌