「脳」の「力」の活用
たまたま事務所にいらっしゃった利用者さんに、ペンを持ち字を書いて頂きました。
この方が字を書いている場面を、自分はしばらく見ていません。
結果・・
いろいろ書かれていますが、「字」がみあたりません。
「字」になりかけのものもありますが、ほとんど分かりません。
ん~
ペンをペンだと分かり
ペンの持つ位置が分かり
ペンの持ち方が分かり
ペンを持つ力加減が分かり
ペンをどう使うか分かり
ペンでどこに書くか分かり
ペンで書き続ける事ができ
等々、まだまだ有する能力をお持ちなのは分かりましたが、
「字」が書けていません。
「字」を忘れてしまったのか
この場面では思い出せなかったのか
書きたいものがなかったのか
書きたい事が分からないのか
書きたいと思わなかったのか
もっと時間をかければ引き出せたのか
書きたいと頭では分かっていても、それを表現、形にできないだけなのか
「字」の記憶か、書く事の「行為」をこの場面では、忘れてしまっているように見受けられました。
能力の喪失、退行でなければいいのですが・・
とはいえ、書く機会をほとんど設けていなかった自分達です。たぶん。
他の職員もアプローチしている場面を見ていない気がするのです。
頭も体も、使わないとどんどん能力が衰えていってしまいます。
もちろん自分も。
今回の「書く」機会が、人生最後の文字にならないようにしないとですね。
でも、現場では意識していないと、本当にこのまま「書く」機会がかいまま何年かが過ぎてしまう事はあり得ますよね。
できる事をやり続ける
できる可能性を探し続ける
意外と現場では難しい事だと実感していますが、今回のようなちょっとしたシーンも、
大切に能力発揮の機会と捉えていきたいものですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
次のブログUpは22日PMの予定です~