「自己の振り返り」

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小規模多機能 クラブ滝子の後藤です。

他社での約3年間の介護経験を経て、今年7月から波の女の一員となり早や4ヶ月。

今の現場での出来事等を踏まえ振り返ってみると、様々な事に気付き又考えさせられることがございます。

 

波の女では、法に謳われているように「有する能力に応じ自立した日常生活を...」といったところを基に、「生きること支援」を日々模索しつつ実践することに努めております。

しかしながら、法に基づくといった大前提のことがなされていない現場は未だあちらこちらで見受けられる現状にあります。

波の女の一員になる前にも他社で介護の経験を積みましたが、経験値として積み上げられるようなことをはたしてどれだけ行ってきたかというと、数えるほどしかないような気がします。

 

ではどのような事を行っていたかというと...

・サービスの提供は「代行」の意識が強い。

・建物の出入り口は常時施錠。

・物や設備のように利用者を「管理」する意識・体制 等々

 

そもそも目指すべき方向が違えば基本的な事すら実践に結びつかず、そしてそのしわ寄せが誰に来るかと言えば利用者なわけです。

できることすら「代行」してその動作を奪ってしまい、建物から出られない環境作りで生活の枠を一挙に狭め、利用者の意思を度外視した事業所の管理体制を敷く。

これだけでも、行きつく先利用者がどうなっていくかは容易に想像できます。

 

ただ、そういった中で常に疑問を抱きながら「自分だけは違う」と務めていたとしても、利用者の目線に立って考えれば、自分もまたその間違った中の一員であることに変わりはありません。

実際、「間違ってる」と思うことがあったとしても対案が浮かばない...といったことは少なからずあり、結局何もできないこともありました。

 

と、いったような事を経て、波の女にて4ヶ月。

法に基づき「生きること支援」に挑む体制の中で得られること・気付くことは数知れず。

これまでいかに利用者を理解せずして「できること」に目を向けない姿勢で取り組んでいたかと思うと、恥ずかしく申し訳なく情けなくもあります。

 

これから大事なことは、利用者だけでなく自分自身や仲間にも目を向け、時には過去を振り返り「これでいいのか?」「もっとより良い支援はできないか?」と考え続け、実践につなげていく事。

 

その重要性を常に感じつつ、追求していかなければならないと感じる次第です。

2013年10月30日 Category:スタッフ日誌