「解錠(前半)」
「どうせ出れないんでしょ・・」
1階のある入居者さんがそう言いました。
現在、2人の入居者んが外へ出てしまう可能性があるのですが、
認知症という状態にあるこの二人は、
ご自身の力や現在の環境下においては、
転倒、迷子、行方不明、事故、体調不良、他者とのトラブル等々あり、
必ず職員が付き添う必要があります。
日中、一人(交互で休憩)や二人の体制が多い
グループホームでは二人同時に出てしまわれると、
フロアの中は職員不在になってしまいます。
もちろんホーム内に留まる意味を作るアプローチ
を兼ねてからずっと行っていますが、
そこは認知症や、もともとの性格傾向も合わさり、
「今はきついなぁ」という職員事情も顧みず、
外へ出ていってしまう事もあったため、
やむなく玄関や通用口に「鍵」をかけている事が、
多くなっている現状があります。
その「鍵がかかっている」という体感の繰り返しが、
認知症という状態にあり、記憶障害もありながら、
利用者さんの「記憶」に刷り込まれるほどの、
状況なんだと、思えまました。
これは何か手をうたないと・・
たまたまですが、最近二人のうち一人の入居者さんの
活動量が減っている?落ちている?ため、
一時的なのか、継続できるのかは未知数ですが、
「玄関の開放」に向けてテスト運用をしています。
「開放」という事なので、「鍵を解錠」しておけば、
本来いいように思いますが、
「どうせ出れないんでしょ・・・」という
刷り込まれた記憶を払拭するには、
体感的解錠理解がすすむように、パット見で分かるように、
日中はこのようにしようとやってみています。
↓↓↓
玄関開けっ放し! 笑
通用口も開けっ放し!! 笑笑
これなら、開放感抜群の文句なし解錠環境設定
になるのではないかと思い、やっています。
これなら、「いや、ご自由に出入りできますよ!」
と言えるのかな・・と。
という事で解錠に合わせて、これから
玄関の環境整備や、外に出る際のリスク回避や、
中にいる方への関りやらを見直しながら、
バランス取りしながら、ある程度は中にいる意味を
やってみたいと思っています。
続編は、その効果測定を報告できたらと思います★
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「暑いから中に入りたい・・」