「赤ちゃん用歩行器」から学ぶ

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写真は赤ちゃん用歩行器(ベビーウォーカー)です。

 

歩行するための身体能力(筋力、バランス、関節等)や、歩行や移動に対する理解力がない時期の赤ちゃんがこれを使うと、つかまり立ちしたり、前後左右に動く事ができるようになったり、テーブル代わりに御飯を食べたりすることができる自助具?支援具?であります。

 

これを活用している間は、上記のように自立度がUPすることになるし、移動できることにより、自分の意思を行動に移す事の素晴らしさや、意味を分かっていくための成長を促す役割にもなっているのだと思います。

 

「歩行能力」+「認知能力」がない赤ちゃんと同じではないにしても、この2点が衰えた高齢者の場合は、このような役割を果たす高齢者用自助具があるのだろうか?

 

 ぱっと思い当たるのは、自走式車椅子(車輪が大きく自分の手で漕ぐことができるタイプ)だと思いますが、これは「歩行能力」が衰えたりした場合には有効な自助具です。

事実、子供から高齢者まで、このタイプの車椅子を活用して暮らしが成り立っている方は大勢みえます。

腕の力を補う電動式もあります。

 

ところが「歩行能力」の衰えに、「認知能力」の衰えがくっつくと、自走式車椅子といってもなかなか自走することが難しくなってきます。

滝子でも、自分の意思や身体能力で、部屋、トイレ、リビング等の移動ができるように、ずっと移動の練習をしていましたが、なかなか難しかったりします。(認知能力の程度にもよりますが)

 

そんな2点の衰えた高齢者用の室内用の歩行?移動?自助具があったらいいのにと思うのですが・・

どなたか一緒に開発しませんか?(笑)

 

ベビーウォーカーをそのまま大きくすればいい訳ではありませんが、基本構造やコンセプトは活かせるのではないかと思います。

 

 

いつか、室内、屋外でベビーウォーカーの大人版が開発されて、「身体能力」「認知能力」が衰えだした方でも、残されたご本人の力を活用して活動的に暮らしている姿が広まる日が来る事を望んでいます。(もちろん、認知能力を補う誰かの存在が必要だと思いますが)

「自分の意思を自分の身体能力で行動に移す事」の素晴らしさを支えていきたいものです。

 

(書いているうちに、開発して特許とって一儲け(笑)・・・ではなく、本当に役にたてないかと思えてきました)

 

 

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2013年08月23日 Category:スタッフ日誌