夜中の奇跡?

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2階の入居者さんが以前より「前に通っていたデイサービスにいきたいなぁ」という声を思いだし、急遽そのデイサービスに連絡をとり、OKを頂けたので午後から訪問をさせて頂くこととなった。

 

そこのデイサービスに以前通っていて、現在滝子のグループホームに入居されている方が3名みえるので、その方々と向かうことになったのですが、目的は「○○へ行きたいという思いの実現」と「豊かな人間関係の維持」と「社会参加」や「心身機能の活用」といったところでしょうか。

あと、スタッフに対し、そのようなアプローチを行うことも私たちの支援の方策の一つだと知ってほしかったという事も付け加えておきます。

 

さて、片道1.5キロ、往復3キロの道のりを歩けるか?水分は?トイレは?全体の時間と工程をシュミレーションしながら、準備を行い出発!

で、途中で予想通りお一人の方の息が上がってきたので、1回小休憩を入れながら無事到着。

日頃の買い出し往復1.5キロの歩行の状態が分かっているので、工程に不安なく行けました。

日常の活動の賜物ですね。

 

で、その時の様子といえば、

ご本人大喜びの大感激!

向こうのスタッフも大歓迎!

1年ぶりのデイサービス仲間も大喜び!

 

と大盛り上り。30分程滞在させて頂きました。

ご本人が通っていた頃の写真も見せて頂き、いい顔して眺めている場面も見られました↓↓

(ご本人、その時のこと忘れてるんですけどね 笑)

 

○○デイサービスさん、ありがとうございました!! また寄らせて頂きます。

スタッフも建物のしつらえもすごくいい施設でした。

 (ブログUPの承認を取り忘れていましたので、後日確認させて頂き、Ok頂けるようでしたら、実名に差し替えさせて頂きます)

 

 

さて、

30分程滞在させて頂き、歩行の安全性を考え、そのデイサービスの近くのガストで「あんみつ」を食べ、トイレと休憩を兼ねて40分ほど滞在。

それからいつもの市場で夕食の買い出しして帰りました。

帰ってからも「本当に嬉しかった。1年前と変わらずほとんどの人がおった。良かった良かった」と言われてました。

施設に入居した途端に人間関係がほとんどなくなってしまうことが往々にしてありますが、人は人との間で生きる「人間」でありますし、人と人との関係の中で自分の存在を感じていく生き物なので、豊かな人間関係を維持できるよう私たちは知り、働きかけねばと思いました。

 

要介護状態になった途端に人間関係がブツ切れになる方、それも入所したとたんにという方がとても多い中で、私たちはその辺りの支援も忘れてはならないことだと思います。

 

 

 

そんな事を実感させて頂き、家に帰り、寝る直前の0時少し前の歯を磨いている時に施設の携帯が鳴りました。

 

用件は、「小規模多機能の利用者が家族迎えで家に帰られた後に自宅から出られて、2時間くらい行方不明になっている方がみえます」ということでした。

警察への届け出はされるとのことで、私たち小規模多機能型居宅介護の事業としてできることは安全を祈ることと、可能な限り捜索をすること。

ということで、急遽、施設近隣在住のスタッフに捜索の応援要請を指示しました。

小規模多機能型居宅介護の事業は「その居宅において」という介護保険の目的があるので、施設で宿泊されている方も、自宅へ戻られている方も24時間体制で支援をしていく必要性があります。

 

という事で自分も準備し車に乗り込んで動き出した瞬間に再び携帯が鳴りました。

「見つかりました」

てっきり警察に保護されたのかと思いました。

「関矢さんが発見しました」

2時間以上も行方不明の方、それも夜中の捜索で、10分たらずで発見!?

これは奇跡かご本人が何かを持っているのか。

とにかく無事で本当に良かったです。

 

すかさずスタッフ関矢さんに連絡。発見の状況を聞く。

「夜勤明けで一睡もしていなかったけど、連絡が来て準備して自転車で捜索開始して10分くらいで見つけました」

「あの方ならきっと大通りを歩くと思ったので、大通りを探しました」

とのことでした。

 

無事に戻られた後、「コーヒー」というご本人。

すかさずコンビニに息子さんが買いに走り、一口飲んで「皆で飲んで」と。

暖かいですね。

 

夜中にも関わらず、8人の捜索開始活動も、関矢さんの手柄か、ご本人にスタッフを引き付ける力が強いのか早々に解決に至りました。

暮らしを24時間で支援するという事の大変さと、その反面にやり甲斐や重要さを感じるこの仕事。

一生懸命で熱心なスタッフがいる事が心強い限りです。

ありがとう。

 

Published by  滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2013年04月14日 Category:スタッフ日誌