「開花宣言」「開花支援」
「波の女」病だろうか・・・
先日の朝、立ち話をスタッフとしていると、「そう言えば開花支援でましたねぇ~」
「開花支援???」
「もしかして開花宣言?」
「あっ そうそう」笑
名古屋では18日に開花宣言が発表された。
昨日は好天に恵まれ、ウチの小規模多機能では突発的に「皆で花見に行こう~」となり
名古屋市農業センターへお出かけとなった。
日常生活や非日常生活を大切にするという「生活支援」を方針とする「波の女」
これはこれで大切なことでありますが、今日、各階をまわってみると・・
あれ?
あれあれ?
あらまぁ・・
・・・
こうでなくちゃね。
「波の女」は入居者さん達の力を発揮して頂き、買い物に行ったり、食事を作ったり、外食に行ったり、おでかけしたり、掃除をしたり、互いに協力し合って作業をしたりと「いいですね」という声が聞かれることがある。
一見、生活の形は整っているように見えるのだが、今日の朝の様子をみると、「まだまだ未熟だなぁ」「頑張らねば」と思いました。
その日、天気が良ければどんどん干したり、リネンチェック表に基づき最低でも3、4日に1回は可能な限り入居者さんと共に干すようにしていますので、万年床とはならないかと思いますが、朝起きて舞い散るハウスダストが布団の上に降り積もり、そこで寝るのは良くないし、敷きっぱなしだとダニやカビが増える元になる。
(そういや自分もフローリングの上に敷きっぱなしだった時(1週間か10日ほど)、布団をめくったらカビが布団の裏やフローリングに・・ということも過去にあったなぁ・・)
それもありますが、認知症という状態にあると、日時の感覚が鈍くなることが一般的なので、朝起きて「カーテンを開け」「布団をたたみ」「着替え」「洗面で鏡を見て」「歯を磨き」「顔を洗い」「髪を整え」というスタートを始めれるように支援することで、1日の始まりを体感的に感じ、暮らしにメリハリをつけていくという方針がある。
2年目を迎えようとしている今、この暮らしの基本を丁寧に実践できるように振り返っていかねばならないと感じました。
別の階に行くと、今日は5人でお出かけをするということで準備をしていた。
ご本人達の希望で覚王山へ遊びに行くということだった。
(昨日までは栄に行くと言ってたのになぁ)
バスと地下鉄を乗り継ぎ、覚王山で御飯を食べてくるという。
そこで一人に目がいく。
外出用に着替えてはいるものの、髪はベタベタのはねはね。口の周りには食事の後が。ヒゲは伸びている。おまけに口臭も・・・
スタッフに聞く。
「今日の朝、社会に出る(施設へ来る)ために何をしてきましたかぁ?」
そもそも何十年も朝起きてから社会に出るための「身だしなみ」をされてこられた方々。
その人が歳を重ねる中で自分の身に降りかかった災い。病気。
そのせいで、当たり前にやれていたことが、できなくなる。
そして不本意ながらたどり着いた施設。出会う支援者。
今の現状を目指して生きてきたわけでも、目指してきたわけでもないでしょうに。
そこで私たちが「できる」「取り戻す」ことができるように支援していくことが求められる。
今一度、「人はどのように暮らしているのか」ということを、「自分自身の暮らし」と照らし合わせたり、ご本人達の今までの暮らしぶりの情報を集めながら、丁寧に積み上げていかなければならないと思いました。
「できるようになりました!」「がんばっています!」
スタッフから支援力向上による「開花宣言」を聞ける日は遠くないはず。
スタッフも仕事もプライベートでも「開花宣言」をしてほしいものです。
それができるように「開花支援」をしていかねばと思いました。
Published by井