こだわり
僕らの仕事はとても幅広く奥深い。
それは相手が「人」であるから。
相手が「人」である以上、思うようにはいかないのが僕らの仕事です。
そこに「認知症」がくっつくと、より相手のペースに合わせる事が大切になっていきます。
それは裏をかえすと、「うまくいかないのが当たり前」というような感覚に、現場では支配されていく事があります。
そんな一日が始まり、過ぎていく日々。
その中に自分の存在、仕事を絡めていく中で、自分なりの「こだわり」が突然芽生えたりすることがあったりします。
「今日は何にこだわろうかな・・」
1日の長い勤務を、注力集中力を切らさないように仕事をやりきるのはなかなか至難の業です。
自分は色々なことをやりきるタイプではなく、何かにこだわり一点集中で取り組むタイプのようです。
集中力より、回りに気を張り巡らし、状況察知力と予測力と、そこに絡んでいく自分の実行浸透力を大切に仕事をしたいと思っています。
そんな感覚で仕事をしている中で、突然「こだわり」が出たりします。
「今日は整容にこだわりたい」
「今日は居室環境をこだわりたい」
「今日は料理支援にこだわりたい」
「今日は〇〇にこだわりたい」
能力の足りない僕には、「せめてこれだけはこだわってやってみようか・・」といった技みたいなものでしょうか。
という事でちょっと抽象的に書いてきましたが、昨日の「こだわり」は居室清掃に利用者を絡めようと取り組みました。
「自分でできる能力をお持ちの方は、自分の部屋を自分で掃除してもらえるように応援したい」
そんなこだわり心が芽生えたので、実行してみました。
皆さんの生活能力は、まだまだ引っ張り出せるな・・
そんな事を感じつつ支援にあたりました。
今後も、利用者、入居者、職員の動きに感覚を研ぎ澄ませて、僕のささやかな「こだわり」を通じて、「人」を大切にするというセンス、感覚を皆と共に磨いていきたいと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
各居室のマスターキーを、僕の「ないない病」でどこかにやってしまった昨日の47歳最終日。
必死に何回もポケットの中やフロア全体を探しまくったのに、夜に結局ポケットから出てきました。
「4次元ポケットか・・!?」と自分で自分が分からなくなって、クラクラきた瞬間でした。笑
48歳の今日、「こだわり」を大切に仕事していこうと思っています。