どちらがストレス?
前前回に続き、会議の議題の一コマ。
「○○さんが批判されないようにするには」
他人同士が暮らすホームの中では、人間関係の調整が難しいものです。
主体性が上がってくると、より難易度は上がってきます。
それぞれの生活習慣、食習慣、性格傾向が異なる訳ですから当然といえば当然です。
そこに、身体の不具合や認知症が絡んでくるので、より調整力が必要になります。
誰でもストレスはたまるものです。
様々な事を抱え、家を離れ、他人と暮らす空間の中ではなおさらです。
そんな中で「とんちんかんな事をする方が責められる」という構図はどこにでもある事だと思います。
その時に、責められる方に対し「申し訳ない」という気持ちが職員には働くのが常です。
負のエネルギーを請け負うストレスもありますしね。
しかし、人は強いものです。 認知症であってもです。
以外とうまく受け流したり、反論したり、やり過ごしたり・・・
自分を守る力はずっと備わっているのだと感じます。
適度なストレス(考え動く機会)は逆に進行予防に必要かも知れません。
ストレスフリーで穏やかな日々が続くのも、進行の基になりますから。
そこは時間の経過とともに変化があるのかどうかを把握していきます。
ストレスによる変化が顕著であれば、手を打つ。
逆に言う側の方が、しっかりしてる分ストレスは溜まりやすく、ダメージを負いやすいのかも知れません。 体調にも影響がでますしね。
そして実は一番影響を受けやすいのは、スタッフだったりします。
感情が移ってしまうのが人の脳の力。 ミラーニューロンシステムの発動です。笑
仕事だと割り切っていても、仕事人になりきっていても、職員も人である以上、他者の感情に影響を受けます。
特に負の感情。 怒ったり、責めたり、批判だったり・・・
結構そこに引きづられたり、影響を受けてしまう場合があります。
どう介入するか悩み、手を打てず頭はフリーズ。
「あ~ また始まった」「なんとかならかいかなぁ~」「嫌だなぁ」
介入できない状態が続くと、半分あきらめモード。
それこそが一番の課題だと感じる今日この頃です。
介護は映し鏡です。
職員の心持、働きかけ加減が、目の前の方々へ影響していくものだと思います。
目の前の現象は、職員側の意識や動きが反映されている可能性があります。
一度、振り返ってみませんか。
批判されている方へのアプローチは当然ですが、批判する側へのアプローチを大切にする。
それができるのはスタッフです。
どこに力を注ぎ、自分の心持をどうするのか。
逆の視点、発想が時に突破口を開くかもしれません。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
なんか分かりにくい文章に表現でした。すみません。
そういえばこんな嬉しいニュースが飛び込んできましたね。
群馬県館林市で2007年に保護された認知症の女性(67)が、警察の行方不明者情報システムに誤った名前で登録され、身元不明状態のまま民間施設に入所していたことが、群馬県警などへの取材で分かった。
NHKが11日に放送した番組をきっかけに視聴者から情報が寄せられ、身元が判明。
12日に夫が施設を訪れ、7年ぶりに再会を果たした。
この日は結婚記念日だったという。
よかったよかった。