柔軟
こんにちは。小規模多機能・クラブ滝子に所属しております、宮松です。
7月のはじめ、利用者さんのお迎えで、NHKラジオを聞く事がお好きな方なので車のラジオを設定しました。
そのたまたま聞いた番組が大変印象に残っているのでご紹介します。
番組の内容は全くわからないのですが、カナダに住む日本人の方の子供さんの話題で放送していました。
母親自ら子供さんの散髪をして失敗し、虎刈りにしてしまった。
母親は子供さんが学校に行くのを嫌がったので帽子をかぶらせて登校させた。
教室に入ってその子供さんは帽子を脱ぐ事ができずモジモジしていた。
事情を察した先生の「今日は帽子の日にしましょう」という言葉でクラスは活気づき全員帽子をかぶりその日の授業を始めた、という内容です。
頭の固い自分でしたら、子供の虎刈りなら逆に可愛い位だと子供の気持ちを軽視し、教室では帽子を脱ぐ事が常識の考えだとその子供に帽子をとってもらうため、あれこれ思案したと思います。
しかし、この先生は素晴らしく柔軟な発想と対応で、子供の尊厳を第一に考え、他の子供たちを巻き込んだ形で問題を解消させたのです。
認知症の利用者さんの支援をさせて頂いていると、このように柔軟で機転の利いた対応を迫られる場面が多くあります。
すべての方が、自分の生きてきた固有の歴史を背景に、認知症の現れ方も個性があります。
利用者さんが我々が理解しにくい世界に入り込んでしまわれると、つい介護者の立場でことを考えてしまい、利用者さんに寄り添う支援を欠いてしまい、怒りを誘発してしまうことがあります。
私も、この先生のように柔軟な対応で利用者さんに寄り添う支援ができる介護者になれるように励んでいかなければと、この放送を聞いて感じました。
介護に携わる皆さん、ともに修練しましょう。
Published by 小規模多機能・クラブ滝子 宮松