サイン

Published by sato

 

認知症のせいで、行動がハチャメチャ。

まるで2歳児のよう。

 

でも、脳が発達していないにも関わらず、興味本位でわやくちゃにする2歳児とは違います。

脳が正常に発達し、普通に家庭を持ち、子供を育て上げた後に降りかかった災い。

後でくっついた認知症。

そいつが悪さをしているだけ。

 

心は生きている。

正しい判断、理解はできない。

でも、心は生きている。

 

今日なんか近所の自転車を持って帰ってこられた。

でもわざとじゃない。

 

きっと本人も苦しんでいるでしょう。

迷惑かけて申し訳ないと思っているでしょう。

ちゃんとしたくてもちゃんとできずに苦しんでいるのでしょう。

 

ふと、自室のカーテンに目をやると写真のようになっていました。

このような人としての素敵な心模様が、色々な場面、表情、しぐさで垣間見えます。

 

この方に限らず、全ての利用者・入居者も一緒です。

そんな「サイン」を見逃すことなく、ちゃんとキャッチしたいものです。

そこに気づける感性を育てるのも、私たちの大切な仕事なのではないでしょうか。

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

 

 

 

 

 

 

 

2015年05月22日 Category:スタッフ日誌