ダメージ

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左の男性利用者さん、退院後2日目の姿です。

脳梗塞が起き、右半身に麻痺が出て、

約2週間入院されていたのですが、

入院の様子を見に行ってビックリ!

 

車いすに座り、ナースステーションの中にみえたのですが、

最初は本人さんだと気づかなかったのです。

 

髪はボサボサ

ひげはボウボウ

虚ろな感じで、ぼーーっと遠くを見つめていました。

 

いやぁ、「認知症×入院」は、病気そのものへの

アプローチ、治療は有効ですし、必要なのですが、

精神面や生きる姿に関しては大きく後退することがあります。

この方も、記憶の障害、見当識の障害、理解・判断力の

低下がある方だったので、治療優先の入院という環境に

不適合が起き、脳梗塞の予後や、体のリハビリの管理は

できるものの、廃人のような風貌と時間を送られているようです。

 

担当ドクターより、

「自宅は難しいと思います。施設に入った方がいいと思います」

と退院指導を受けていたので、とりあえず小規模多機能の

宿泊サービスを利用しながら、先の事を考える事にしていますが、

元々毎日通っていた慣れた環境の基では、

冒頭のような姿が見られるようになっています。

 

もちろん麻痺は残っていますし、再発だっていつ起きるか

分からないので、すぐ自宅戻りとはいきませんが、

少なくとも、生きるための生活行為や生きていく

生活空間の中で、少しず取り戻しができるといいなと思います。

 

他の方もそうですが、認知症という状態にある方が、

環境を変えられると、違った人になってしまうくらい

影響を受けてしまうこ事があります。

ある程度分かるし、話せるしといった状態の、まだまだ基本症状で

なんとか収まっているような方への影響は大きいですね。

 

記憶や見当や理解などの能力が正常であれば、

2週間の入院で姿が変わる事はないと思うのですが、

そこが障害を受け、正しく機能していないと、

今回のような事になってしまう事を改めて

見せられました。

 

あとは本人さんの生きる力と、それを引き出しながら、

再発の予防をしながら、体調を整えながら、

ここからの時間を大切に過ごしていきたいと思います。

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

 

 

 

 

2020年01月25日 Category:スタッフ日誌