介護殺人

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少し前、NHKスペシャルで放映された「介護殺人」

TV以外にも、記事等でも紹介されていました。

 

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殺人、殺人未遂以外にも、そう思った方もとても多いです。

どんな理由があったにしても法律的にも、倫理的にも正当化されることも、許されることもありません。

しかし、当事者でないと分からない、葛藤、苦しみ、迷い、追い込まれ感、そして家族への「愛」があるのは間違いありません。

その立場になってしまえば、誰だってなりえるはずです。

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事件までの介護期間は1年未満の割合が最も多く、

3年未満が半数を超えています。

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孤立している、対応が難しく追いつめられる方も多いのですが、

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サービス(通所や訪問等)を利用していても、追いつめられている現状があります。

利用時間以外や、夜の時間帯の介護で疲れてしまいます。

預けるといっても、特養になかなか入れない現状もあります。

 

昨日、専門職の集まりの事例検討会があったのですが、こんな家族の思いが出ていました。

「私の事を頼むね・・」

そう言われた娘さんは自宅に引き取り、夜は1時間おきのトイレ誘導を懸命にしているとの事。

その先が心配です。

 

 

相次ぐ介護殺人、殺人未遂、いや、そのずっと前に抱く「殺したい」と思う事に対し、専門職として何ができるでしょうか?

何をすべきでしょうか?

 

通所や訪問などの、短時間~数時間のサービス利用の方には、24時間、週単位での生活の様子や負担を把握する視点が必要です。

ケアマネや、サービス事業所間で情報を共有し、他の専門職や地域の方々や、いろいろな資源を活用できるようにもっていきたいところです。

現状は、まじめな家族程なかなかそこにたどり着きにくいようですが。

まじめな家族さんほど、ほどよい手抜き介護がおススメです。

「上手な介護の12ケ条(杉山 考博先生)」より一部抜粋です。↓↓

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こんな感覚が大切だと思います。

興味ある方は調べてみてください。

 

 

 

あと、家族との間に入っているケアマネさんが頑張って調整しているケースはよくありますが、事業所のセンスや努力がもっと必要なのではないでしょうか?

在宅の事業所は、関わっている間だけの事でなく、「関わっていない時」の本人、家族はどんな状況になっているのかを意識し、情報共有する必要があるのだと思うのです。

 そして、専門職としての関わり方のコツみたいなものを伝えたり、時には事業所の中で介護の様子、関わりを見て頂き、自宅での家族の介護力向上に力を注げたら、救われる家族も増えるのかもしれません。

 

今こそ、こんな時代だからこそ、不本意ながら要介護状態になってしまった本人と、家族のために立ち上がる専門職や事業所が増える事を切に望みます。

波の女も、その職員も、そこを意識していきたいものです。

 

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

 

 

 

 

 

2016年07月15日 Category:スタッフ日誌