介護福祉士って?

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たまたま1人歩きをされていたNさん。

 

 近所を歩いていた女性に絡んだそうで、その方が通りかかったスタッフにこう言ったそうです。

「私は介護福祉士だから良かったけど、地域の方だったらまずい事になると思いますよ」

施設のスタッフは「すみませんでした」と答えたそうな。

 ごもっとも・・・

 

ん? 波の女のスタッフとして謝るだけでいいのか?

私達は間違っているのか? まずい事をしているのか?

 

確かに認知症という状態にある方の1人歩きは、色々とトラブルになりやすいのだと思います。

表現悪いですが、基本的に監視は必要なのでしょう。

いつ・どこで・何が起こってもおかしくない状態なのですから。

 

いくら1人で帰ってこれる確立が99%だったとしても、いくらご家族との間で、やむおえない時の一人歩きはOKと合意に至っているからといって、さりげない監視をするべきだと自覚はしています。

ですから、寄り添えなかった事に対して「申し訳ない」と素直に謝ることは大切です。

 

しかし、私達は日本国憲法にのっとり、介護保険の基本方針に従い、ひいてはグループホームの基本方針に至るまで、法と法の精神にのっとり仕事をしているのです。

 

地域住民が苦情・要望を言われるのであれば、誠意をもって誤り、解決の方策を模索するでしょう。

しかし今回は自ら「介護福祉士」と名乗られている以上、何のための国家資格なのかと問いたくなりました。

 

「私たち介護福祉士は、介護福祉ニーズを有するすべての人々が、住み慣れた地域において安心して老いることができ、そして暮らし続けていくことのできる社会の実現を願っています」と介護福祉士倫理要綱の目的に書かれています。

 

その倫理要綱の項目は7項目に分かれており、その中の4,6番目には以下の事が謳われています。

 

4.総合的サービスの提供と積極的な連携、協力。介護福祉士は、利用者に最適なサービスを総合的に提供していくため、福祉、医療、保健その他関連する業務に従事する者と積極的な連携を図り、協力して行動します。

 

6.地域福祉の推進介護福祉士は、地域において生じる介護問題を解決していくために、専門職として常に積極的な 態度で住民と接し、介護問題に対する深い理解が得られるよう努めるとともに、その介護力の強化に協力していきます。

 

とあります。

 

このことからいきますと、介護福祉士としての倫理・使命を遂行するために、国家資格が与えられた方であれば、もう少し施設スタッフに対する言葉は違ってもいいのでは?と思ってしまうのです。

 全国の120万人の介護福祉士の方々。いかがでしょうか?

 

そして、波の女のスタッフとしての誇り、方向性を全スタッフが持ち合わせ、謝ることに加えて、自分達の使命を語れるようになっていかないといけないですね。

 

滝子通位一丁目福祉施設 施設長 井 真治

パジャマ姿で外を歩かれるのは単に私達の仕事不足です。

すみません。 頑張らねば。

2015年01月24日 Category:スタッフ日誌