問い (後)
(前回の続き)
前回の問いは、その行動に至った、一職員に対する問いではありません。
そのようなアプローチをすすめる「事業所の支援の在り方」がどうなのか?という事です。
いや、事業所というより、施設長である自分の仕事ぶりが問われているのでしょう。
よーく考えねばならない事だと思っています。
業務は「効率化」、支援は「非効率化」
そのような仕事のバランスが大切だと思うのですが、どう思われますでしょうか?
問いをさせて頂いた弁当購入の件は、一見たいして問題はないようにみえます。
ただ、「効率化」が優先、重きを置かれてしまって、利用者さんの能力や状態、思いみたいなものが置き去りにされてしまっていないか?という事に気づけるかどうかでしょうか。
利用者がスーパーに行った時に、「ついでだで、夜の分も買っとく」
と言われたのかどうかは未確認ですが、推測するに職員側が「夜の分も買っておきましょう」
と勧めたのではないかと思います。
晩御飯の頃には食べたい物が変わっている可能性も十分ありますしね。
そうなった理由はその方が事業所にとって「効率的」であるからなのだと思います。
小規模多機能では、朝と夕方は「送迎」「訪問」「宿泊者対応(調理・食事介助、トイレ介助、起床就寝介助等)」に職員が分かれるため、結構忙しい時間帯になります。
夕方に、「夕食の買い物する手間を省こう」「職員が訪問や送迎から少しでも早く帰ってこれるように」といった感覚が、今回の行動に繋がったのではないでしょうか。
クラブ滝子利用される前(最近まで)、は自分で近所のコンビニやスーパーでその都度買いに行っていました。
冬場や天候の悪い時は、本人希望にて、夜に職員が代行で弁当を購入してお届けする事もありました。
クラブ滝子を利用され始めた今、「有する能力に応じて自立した日常生活を送ることができるよう」を目指していきたいですね。
自分だったらどうするか?と普通に考えてみましょう。
自分の能力、状態、状況がいつでも買えるのであれば、午前中に夕食の弁当は買わないのではないでしょうか。
業務の効率化は大切です。
でも、それが優先されすぎて、能力を活用する事が置き去りになってしまう事がどうなのか?
といった事を考えられる職員を育成し、そのような空気感のある職場作りをするのも自分の仕事です。
反省ですね・・
このご夫婦は人間関係豊で、スーパーで結構色々な方に声をかけられるのです。
社会参加や、他者との関係性の機会にもなるという事も念頭に入れ支援したいものです。
また、皆で確認しあっていきたいと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
お盆突入ですね~
昨日は墓参り、迎え火を行ってからの出勤です。
「今」がある事に感謝です。
「ご先祖」に感謝です。
ふつうに暮らせることが「幸せ」というもの。
「幸せ」は追い求めるものではなく、周りにある事への「気づき」ですよね。