夜勤の醍醐味
前回に続き夜勤ネタです。
夜勤は2日分(16時間)の仕事を一気に行うタイプが主流であり、その時間の大半は1人仕事となります。
(グループホーム、小規模多機能型居宅介護など、1フロアが少人数の場合。各フロアごとに夜勤者がいます)
通常、遅番と呼ばれるスタッフが20時か21時に上がると、そこからが1人舞台。
昼間の仕事と異なり、自分の裁量、力量、度量、配慮によりその夜のケア・支援の組み立ては変わります。
入居者・利用者とその日出勤のスタッフとの日ごろの信頼関係が出てくる場面でもあります。
「今日は○○さんか。だったら・・・」
入居者・利用者さんは、人的環境であるスタッフをよく見ていますから。
この日は21時30分でもまだ生活行為を主体的に行われていました。
「夜なべ仕事ですね」と伝えたら笑ってみえました。
1人舞台ということで、色々なチャレンジができます。
前日や前回の夜勤のデータを記録から読み取り、夜間の組み立てを考えます。
今日はこのタイミングでトイレ誘導してみようか・・
今日の声かけはこうしてみようか・・・
朝の仕掛けや組み立てはこうしてみようか・・・
夜勤は、1人だけの空間・時間の中で「性格が出やすい」ことになります。
「車に乗ると癖や性格が出る」と同じような感覚でしょうか。
自分のやりたいようにできる。ということです。
ですので、仕事をする「姿勢」がとても大切であり、自分との戦いの場であると言えるのではないでしょうか。
朝、出勤して居室、フロア、入居者・利用者の様子を見ると、夜勤のスタッフがどういう仕事をしているか良く分かります。
夜間帯を通じて入居者・利用者の安心安全を守るのに加え、良質な睡眠の確保と、朝を迎えた時に一日の始まりを丁寧に組み立てていくことが大切ですが、スタッフが色々と工夫をすることで流れを作れますので、そこが1人仕事としてとても面白いところだと感じています。
夜勤を重ねる中で進歩、変化を目指していきたいものですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
夜勤朝を中に朝を迎えると、季節の移り変わりが分かります。
今日感じたのは、涼しさ、薄暗さ、蝉の鳴き声から、鈴虫の声へ変わった事かな。
「秋」ですね。