挑み
「どうアプローチしたらいいのでしょう?」
現場スタッフが悩んでいました。
排泄や入浴の介助が難しく、ともすると嫌がられているのを職員2人がかりで、
着替えの介助を行う利用者さんへの関わりの件です。
排泄の失敗があっても、「そのままでいい」と本人は言われます。
もちろんそのような状態になっている事が分からないという事もあるでしょう。
当然、認知症という状態にあり、正しい判断がしにくくなっていらっしゃります。
しかし、ご本人にとって不利益がある場合には、そのままという訳にはいかず、
その場をなんとか凌いでいるのが現状です。
そこに疑問・違和感を持ち、本来といいますか普通は「こうあるべきでは?」と考え、
「ご本人のペース・ご本人の納得で入浴行為や、排泄の着替えをできないか?」
ということを目指したいと考えるスタッフからの相談です。
最初から「難しい」「今までの介助方法しかない」と考えてしまえば、そこまでの仕事となってしまいます。
本人視点、本人のために、
「何とかしたい」「何とかしなくては」
と思えばこその苦難ですね。
そして失敗に失敗を重ね、「次こそは・・」とモチベーションを維持していけるのも、専門職のスキルの一つです。
その思いやセンスは、この仕事ではとても大切だと思います。
という事で相談してきた職員の思いに応えるために助言、セッティング、支援を行いますが・・
「何するんですかぁ!」
「やめて下さい!」
「お願いだから仲良くしようや」
いつもよりは少しいいものの、課題を残す形で終わりました。
もってき方や、環境設定も重要ですが、「タイミング」もかなり重要な方です。
職員都合のタイミングで介助に入るばかりでなく、「今だ」という本人のタイミングを察知し、
そこで合わせられる力量が事業所にも必要だと思います。
とはいえ、それにめげず「次こそは」と言っていた職員のたくましさと姿勢は素敵だなと思いました。
成功するよう、成功するまで、できるまで、職員支援を続けたいと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
あっ!ぼかしはいりませんでしたね。笑