混乱

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短期記憶障害

判断力の低下

理解力の低下

典型的な認知症の中核ともいえる症状があるTさん。

 

ペースメーカーの電池交換でオペが必要で

入院する事になりました。

 

最初から分かっている事なのですが、

大混乱  大混乱  大混乱

 

そこにいる意味が分からないので

院内動き回る

 

不安や混乱から

不眠となり

 

治療の場としての病院内では

環境不適応状態で

本人、病院 双方にとって厳しい状態でした。

 

結果、不眠や動き回り対策で処方された眠剤で

ふらつき、ベットから転落、頭に裂傷を負い、

縫合されるといった、目的外の治療という

おまけがついてしまいました。

 

その後は歩けるにも関わらず、トラブル防止で

車いすに座り、ナースステーション内で過ごすはめに。

 

1週間で退院となりましたが、

認知症という状態にある方が、治療目的で入院となると、

なかなか厳しい状況になる事はよくある事です。

 

記憶、理解、判断、その他の不具合があると、

周りの環境に合わせるのが難しくなります。

能にくっついた病気のせいです。

 

病気でそのような状態になっているのですから、

本人の努力ではなかなか克服するのが難しいのです。

そうだとしたら、できる事の一つは、

「本人に合わせる事」です。

 

ですから「治療方針に合わせる事」

が求められる入院は、なるべく短くするしか

ないののだと思います。

 

認知症とうまく付き合っていく方法の一つは、

「どっちに合わせるか」

という事だと思います。

 

もちろん答えは

「本人に合わせる」

ですね。

 

その仕事をこなしていけるのは、

介護現場なのだと思います。

 

本人に合わせ、

本人の力を引き出し

少しでも環境不適応の状態を少なく

できるように仕事をしていきたいと思います。

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

 

2019年07月04日 Category:スタッフ日誌