緊張
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久しぶりの買い物外出のNさん
現在は心身の状態変化により、たまにしか外出できなくなっています。
毎日外出している時は、歩行能力を把握しているため、予測や対応しやすかったのですが、現在の能力把握をしながらの付き添いは緊張の連続です。
いつ走り出すか
どのような状況で転倒するか
行きたい方向で導けるのか
道中の家やお店のの環境にどう反応するのか
出会う方々とどのように絡むのか
何が起こるか分からない久々の買い出しは、神経を使います。
持久力は低下気味すが、安定して車いすを押しながら700メートル先の市場に到着。
一場内は情報量が多く、混乱を招いたのか、ダッシュし始められたので一気に転倒のリスクが高まります。
対応としては、転倒防止と買い物を行うために、車いすに座って頂きました。
帰りは途中から歩いて頂きましたが、延べ1000メートルを超えたあたりから不安定さが出てきたので、最終的には車いすでホームへ戻りました。
緊張の連続、情報収取をしながらの外出は、神経をすり減らします。
しかしこれからの道を切り開くためには大切なきっかけでした。
「久しぶりだね~」
「元気だった」
市場の店主さん達から声がかかります。
「外に出るの好きな人だったから・・」
ご本人、身内の方の思いもあります。
「社会と繋がって生きる」
これを紡いでいく外出支援
緊張感が必要で、大変な支援方法だという原点の気持ちを、再確認させて頂きました。
これからも、「人として生きる」を支えるために、挑み続けていきたいですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
2016年08月30日 Category:スタッフ日誌