「説明力」「伝達力」

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滝子の洗面所に使われている蛇口は「昔ながら」の形状のものを使用しています。

認知症という状態が進行しても、「体が覚えている」という手続き記憶を活用しやすいようにとの配慮です。

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ところが、状態によってはそれも使いこなせない場合も起こります。

今月入居されたN様もそうでした。

 

「ひねって水を止めて下さい」と伝えると・・

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ノズルをくるくると・・

 

業界では「失行(しっこう)*1」と呼ばれている状態です。

*1(運動可能であるにもかかわらず,目的に 添う運動や動作を行うことのできない状態)

 

でも大丈夫です。

こちら側の説明・言葉の意味が理解できているので、くるくる回していらっしゃる訳です。

これも素敵で大切な「有する能力」です。

 

あとは「親切丁寧」「説明をシンプル」「粘り強く何回も」「ジェスチャーを交えながら」お伝えするとできたりします。

 

トイレの水を流すレバーの操作だって、「説明力」「伝達力」があれば・・

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私達介護をする側が、相手の状態に合わせた対応を行う。

 

その繰り返しの中で、取り戻せたり、「できる」「できた」と自分の力を感じる瞬間を積み重ねる事がとても大切なアプローチなのだと思います。

 

介護職員の皆様。

ご自身の「説明力」「伝達力」を磨いていきましょう。

 

 

滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治

 

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2015年07月19日 Category:スタッフ日誌