貴重な経験
小規模多機能・クラブ滝子の昼や夕方の様子です。
これから昼食や夕食が始まる前で、皆が集い、本来ならガチャガチャ食事作りの声や音や、匂いがするはずなのですが・・
このようなフロアに、利用者一人しかいない時が週に1,2回程発生しています。
この状況が良い流れや理由で起こっているのであればいいのですが・・
残念ながら、対処的な方法としてこうなっている現状があります。
脳の中で悪さしているアルツハイマーというやつのせいで、混乱に混乱している男性利用者が「俺の家で勝手に何をやっているんだ!」「皆出ていけ!!」と、怒られる事が増えているのです。
時には他利用者や職員に手がでそうになってしまう事も・・
一旦、怒り始めると、話が通じなくなります。
本人が外へ行かれてしまうなら対処の方法がシンプルなのですが、「皆が出ろ!」となると、皆が移動するしかない状態です。
その結果が、最初の写真の通りです。
とても影響力のある状態ですが、そのような言動をされる利用者自身は悪くありません。
その方に悪さをしている病気のせいで、ご本人も困って、混乱して、ストレスを溜め、我慢に我慢を重ねた結果が「何やってるんだ!」ですので、ぼくらはその状態にうまく対応する必要があります。
ただ、まだ対応方法を模索している最中ですので、後手になっていますが、他の利用者は全員、事務所へ移動し、そこでご飯作り、食事介助を行っています。
窮屈ですが、意外と皆さん環境に適応して頂いており、これはこれでいいのかなと思ったりしています。
ただ、毎日利用の方ですので、毎日そのような状態になると、現場的にはパニックになってしまうかもしれません。
どんどん時間はずれていきますし、介助が遅れたり、混乱や不満が高まるかもしれません。
現在のところ、トリガーは、
「人の多さ」
「五感への刺激(音、声、匂い、動き、物等)」
「空腹感」
「時間の経過(疲労やストレスの蓄積)」
「何のためにここにいるのかの情報が足りていない」
「時に便秘」
「脳内の状態変化」
等の色々な要素が絡まっておきているのでは?と予測しています。
先手の仕掛けや、色々な工夫を手間暇かけて、「事」が起こる前に丁寧に行った方が、最終的には効率的・効果的なのだと思います。
さて、病気とどう闘うか・・
状況把握と予測力の精度を上げ、対応力も上げる。
これから職員と共に工夫していきたいと思います。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
ひそかに・・
色々な事態が起こる事は、経験値アップのチャンス!と捉え、
あれこれやってみるのが、すごくいい時間だなぁと感じています。笑
なんとかなるし、なんとかするしかないですもんね☆