食べたいと思う事

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こんにちは。GH2F榊原です。
以前書いたか書かずか記憶にないのですが、私は大学では栄養学を専攻し、栄養士の資格を持っています。
授業の中で、トロミ剤を使ってトロミをつけた飲み物を飲む機会がありました。
その時のことを思い出すと「おいしくなかったなあ…」という印象。自分だったらこんなの飲みたくないと思った覚えもあります。

そんな中、少し前にGH1FからGH2Fに移動されたIさん。
嚥下機能に問題があり、食事形態もトロミのあるものやプリン状のものです。
周りが常食(普通の食事)を食べている中、一人だけ形態の違うものを食べている。
みんな同じものを食べる!という思いの強い方がいらっしゃるGH2Fでは、Iさんの食事を見て「気の毒だ」「病院へ入らなあかんわ」等聞こえてきます。


 Iさん本人は間違えて他入居者さんがIさんにおかずを配ろうとしても、「私は食べられません」と自ら言うように、自分の食事形態に関してはある程度は理解されている様子でした。


 しかし、先日、他入居者さんがIさんの前にさくらんぼを配ってしまい、Iさんが食べてしまうということが起こりました。幸いなことにすぐに気付いたため吐き出し、大事には至りませんでした。


 出来事はまだ続きます。
それから食事を続けているとき、 突然Iさんが隣の入居者さんに「これ(さくらんぼ)一ついただいていいですか?」と。
「いいですよ」と言われ、さくらんぼを手にするIさん。


 私は慌てて、さくらんぼを渡すよう言いましたが、「いやです」と言われてしまいました。
「Iさんの体によくないから」と言うと、しぶしぶ渡して下さり 「また元気になったら食べましょう」と声を掛けると 「あなたたちがしっかり規律を守ってくれる(Iさんの食事形態の事と思われます)からいいです」と言って下さいました。


 今回の事は私がもっと他入居者の行動を見守れていれば、事前に防げたと思いますが、私はIさんの普通のものを食べたいという感情に気付くことが出来たと思っています。


 ただ、今回は大事には至りませんでしたが、下手をしたら誤嚥し、それが肺炎、命の危険に、となる可能性があるということを肝に銘じて、これからも入居者・利用者を支えていきたいと思います。

今日のIさん。
薬局に用があるついでに買い物へ。



読んで頂きありがとうございました。

Published by  グループホーム2F 榊原

2013年07月08日 Category:スタッフ日誌