アンタの声

Published by sato

小規模多機能・クラブ滝子を利用開始してから半年たった、ひとり暮らしのAさん。

 

認知症による記憶障害などがあります。

 

当初は介護保険を利用することに、『1人で(生活が)出来てますから、大丈夫です。』と

 

生活には困っていないと話され、

 

約2か月間は毎日の訪問サービスから始まりました。

 

『健康チェックに伺う』

『喫茶店へのモーニングへの送り出し支援』をしながら、

何よりも『本人と職員の関係性の構築』が狙いでした。

 

以前ブログに登場した『カニ』をきっかけに通いサービスの利用も開始でき、

 

今では週4日位は通いサービスに来られ、毎日の訪問サービスを利用しながら自宅での生活が続けられています。

 

 

そんなAさんから先日、弱弱しく泣いているのかな?という声でクラブに電話がかかってきました。

 

「もしもし?困ったことあって・・・。どうしたら良いの?」と。

 

「Aさん、おはようございます。大丈夫ですよ。」と

内容をゆっくり説明したところ

 

「アンタの声!わかる!アンタやろ~。アンタの声聞いて安心したわ~。ありがとね~。

どうしようと思っとったがね~。」と

Aさんの声色が明るくなってきたのが伝わってきました。

 

 「わかったわ~。」と電話を終えました。

 

その後、自宅へ伺うと電話の件は覚えていない様子で普段の生活になっていました。

 

 

 

困った時に電話ができること

電話先の声で、「アンタの声」と思い描けること

名前は覚えられなくても、『声』を憶えられたのはデカい!です。

 

 

私も、困り果てた時に母や友人などの声を聴くと安心します。

自分自身の声を好まない私ですが、今回のことで何か嬉しい「自分の声」になりました。

Aさん、ありがとうございます。

 

行きつけの喫茶店にBさんが迎えに来てくれ、二人でクラブ滝子に向かうAさん。他利用者との関係も出来上がってきました。

 

 

 

 滝子通一丁目福祉施設 副施設長 佐藤恵美子

 

 ・・・小話・・・

 

Aさんから、「アンタはいつも若く見えるね~。」と褒めて頂きました。

 

「いくつに見えますか?」と聞くと

 

横を向いて考えて「40歳くらいやろ?」と笑顔。

 

 

私の実際の年齢は32才・・・。

 

そういえば、Aさんがこの頃私を「お母さん!」と呼ぶなあ~とは気づいていましたが・・・。

 

もう少し推測すると、きっと40歳よりも上に見えてたのかな~と振り返り

久しぶりに容姿を気にする私でした(笑)

 

 

 

2014年05月17日 Category:情報ブログ