誕生日
本日はグループホームS氏の誕生日☆
「おめでとうございます」
ご本人さんの希望により、質素に誕生会?お祝い?をさせて頂くことに。
夕食後19時30分に皆で集まり、希望の和菓子を皆で食べました。
このホームで4回目の誕生日になります。
当時と比べても、有する能力は変わっていません。
いや、自立度は上がっている所もあります。
共同生活の中の男性ですので、なにかと女性に気をつかいながらの暮らしとなっています。
そんな姿を見ていて、なんとか「グループホームから追い出せないか」と画策しています。
まだ70歳半ば過ぎたところです。
近所に1人暮らしをして頂き、小規模多機能などを利用しながら、より自分らしい暮らしを応援できないでしょうか。
少し前に、ご本人に聞いてみました。
「1人暮らししたらどうですか?」
返事は・・
「いや。ここがええ」
・・・
ふられてしまいました(笑)
いやいや、これで諦めてはいけません。
次の手 を考えてなんとか、「グループホーム追い出し作戦」を決行したいものです。
介護保険の基本理念
「尊厳の保持」
「有する能力に応じる」
「自立した日常生活を営むことができるように」
サービスを利用した先に、元気になられたり、生活力の取り戻しができた方には、そんな応援の仕方もあるのではないでしょうか。
今後の経過に乞うご期待を☆笑
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「誕生日」:生まれた日、あるいは、毎年迎える誕生の記念日のこと。
一つの節目であるこの日は、新たな1年の始まりです。
自分の中では、この世に「生」をもたらせて頂いた「親に感謝する日」だと認識しています。
「産んでくれてありがとう」
両親に感謝を伝える日であってもいいのだと思います。
ちなみに「誕生日の前日」は、その歳最期の日として、「○○歳お疲れ様」として1年を振り返る日であってもいいのでは。
どうでもいい話ですが・・笑
「インプット」「アウトプット」 (後)
(前回の続き)
滝子には要介護5で、家族でさえ「何も分からなくなっている」と表現されていた方がみえます。
確かに自分の意志を言葉で表現する事ができず、会話もなりたちません。
今回の区分に当てはめれば「後期」という事になると思います。
でもこの方に言葉だけでは伝わりにくいので、非言語のジェスチャーも大切に、シンプルに動作をお伝えすると・・
人参の皮をむくことができ・・
鏡で髪を整えたり、歯をみがいたり・・
洗い物をされたり・・
畳にあがる時には靴を脱ぎ、整理整頓をはじめられ・・
といった生活行為をされています。
もちろん上記の行為は何回かアプローチしないとできませんが、そのような様子から分かるのは、
「何も分からない」訳けではないし、
「自分」が分からなくなっている訳でもなさそうです。
「何も分からない」「できない」と見て、決め付けてしまえば、
「何もさせない」「やらせない」になってしまい、
その先に、認知症「後期」「重度」に「周りの人が追いやってしまう」事になってしまいます。
記憶の障害が進んでも、その方の「自分」は、なくならないのではないでしょうか。
確かにアウトプットとしての「行動や表現」は的外れや、場違いや、タイミングが異なったりして「とんちんかん」に見えます。
しかしそれは、自分を表現する脳の機能が壊れているので、うまく話せない、動けない、反応できないという事 なのかもしれません。
認知症は進行すると、「アウトプット」が苦手になったり、うまくできなくなるのだと思うのです。
でもそんな中でも、「自分」は存在しており、「インプット」能力はしっかり残っているのだと思います。
「インプット」とは、周りの人が本人に対して、「言っている事」「思っている事」「表現している事」や、本人の目に写る「環境的要素」などが含まれます。
私達、関わる側の「思い」「想い」「表情」「しぐさ」「雰囲気」「言葉」「人間性」などが本人さんに情報として「インプット」されていくのです。
そう捉えると、「アウトプット」としての正しい反応、いい反応は難しくなっても、
「インプット」に対する、働きかけはしっかりしなくてはと思うのです。
「アウトプット」はとんちんかんでも、「インプット」はしかっりされている。
この捉え方を大切に関わりたいものです。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
ここから
昨日夜20時過ぎ、ミーティングが行われました。
波の女としては節目の一つであるこの日に、皆の思いを一つにする大切な機会です。
「施設に閉じ込められ」「できることを奪われ」「何でも与えられる」
そんな姿をまだよく見かけるこの業界に、新たな波を起こすべく波の女は設立されています。
~「人が生きる姿」を追及する「生活の応援団」でありたい~
そんな思いを、全国の仲間とともに、社会や介護業界を切り拓いていきたいと思っています。
実際のところはできている所と、まだまだなところが混在する現在の到達点ではあります。
目標達成はそう簡単なことではありません。
いや、もしかしたら達成できないのかもしれません。
でも向かうべき方向性を共有し、そこに向かって仲間と挑み続ける姿勢を持ち続けたいと思っています。
地域、ご家族、業界の方々には迷惑をかけてしまう事もあると思います。
でも私達「波の女」は進み続けたいと思います。
全国の仲間、関係者の方々へ
今後とも「波の女」を
見守ってください
激励してください
時にはしかってください
私達はまだまだ未熟ではありますが、この国の介護を仲間と一緒に切り開いていきたいのです。
そしてここから新たな一歩を踏み出していきたいと思います。
自分達の信念を基に、目の前の方々の「人として生きる姿」を取り戻し、支援し続けることができるように・・
2015.11.25
「インプット」「アウトプット」(前)
携帯を見ていて、認知症の記事に目が止まりました。
この文中にありますが、アルツハイマー型認知症の進行の状態をよく、「初期」「中期」「後期」と表現しています。
この区分に、いささか疑問を感じるのです。
目の前の認知症という状態にある方々にレッテルを貼ってしまわないかと。
今回の「後期」の記事には
「記憶の障害が重篤」
「家族や知り合いの顔も忘れ」
「遠い過去の記憶も障害」
「自分のこともわからなく」
「言葉によるコミュニケーションが取れなく」
「尿失禁が見られたり」
「歩行が困難になったりして寝たきりの状態になります」
と、一般的によく説明されているキーワードが並べられていました。
確かにこのような状態に当てはまる方、時期があるとは思います。
しかし「皆がそうではない」ということです。
いや、「自分のことが分からなく」という表現はおかしいように思えるのですがどうでしょうか。
この記事のように「後期」は・・
などと説明されてしまうと、認知症が進んだ方への見方、捉え方が固定的になってしまわないかと不安になってしまいます。
「何もできない・分からない人」として見て、対応してしまうことがあるとすれば、この「後期」といった固定的な概念がとても危険なように思えてしまうのです。
確かに記憶の障害は進んでいきます。
だからといって、その方の「人間性」や「価値」が失われるものではありません。
その方の「人間性」や「価値」を失わせている・失ったとみている側が「問題あり」だと思うのです。
人は周りの様々な状況の「情報」を五感で感じ、脳の中に「インプット(取り込む)」します。
その情報を処理し、その情報に応じた行動を「アウトプット(表現)」します。
脳に病気がくっつき、色々な壊れ方をしていくのが認知症であれば、脳の壊れ方や壊れた部位によって「インプット」や「アウトプット」がゆがんでしまうのは仕方のないこと。
そしてその「ゆがんだアウトプット」状態に振り回されて、一方的に「おかしな人」にしてしまっているのは「周りの方」なのだと思います。
でも多くの認知症という状態にある方々は、「アウトプット」がとんちんかんであっても、「インプット」がうまくできないとは限らないと思うのです。
いや、「後期」といわれる状態にあっても、「インプット」能力はまだまだしっかりしている方々は多いと思います。
更に大切なことは、「インプット」「アウトプット」の「中間」にあるものだと思います。
それは、「その方そのもの」「心」「自我」などと表現できるものでしょう。
これは最期までなくならないものだと確信しています。
「アウトプット」情報だけに惑わされないようにしないといけないですね。
よく言われている
「ボケても心は生きている」
といった捉え方を大切にしたいものです。
(長くなったので次回に続きます)
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
このブログを打っている脇で、集会が行われていました。
知り合いのデイサービス利用者が「行方不明」という情報を受け、近所を捜索していた任意の「お助け同級生」グループです。
みつかってよかったね(保護されていました)
若い連中が力を寄せてくれる時代は心強いものです☆
祝!
先日、滝子のスタッフ「後藤君」の結婚式がありました☆
和田からも
「飾り気なく気取りがなく、爽やかで、とても良かったですよ」
とコメント届いていました。
乾杯の音頭では、「乾杯~♪ 今君は人生のおおきなおおきな舞台にた~ち・・」
とコメントでなく、歌で演出している動画も速報で届いていました。
和田さんらしい(笑)
式から30分以内くらいに、続々写真や動画が滝子関係者の携帯等に送られてきました。
それを受けて、後藤君の担当するフロアの入居者さんへもご披露させて頂きました。
皆さん
「孫にも衣装だね~」
「いつもと違ってカッコいいね~」
「奥さん綺麗!もったいない!!」
等々、大変喜ばれていました。
和田、社長を筆頭に、少子化に歯止めをかけようと挑んでいるせいか、職員関係者さん達の出産ラッシュも続いています。
後藤君にも仕事と合わせて、素敵な家庭を築いて頂き、国の将来を担う子供をばんばん作ってもらいたいものです。
結婚して「幸せ」になるのではなく
「幸せ」な人が結婚するんですよね
おめでとうございます☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「主体性」を導きだすアプローチ (終)
長く続けてきた「主体性」に関する記事も、一旦終わりにしようかと思います。
アプローチを始める最初の頃は、
「なんでしんどいのにやらなきゃいけないの?」
「なんで私が?」
「あの人はやらないのに」
「職員さんやってください」
となっても当然の事です。
それに応えるには、「職員が一緒にする(フリも含め)」事も大切にして頂きたいと思います。
言うだけ言って何もしていない人に信頼はおけませんから。
特に「力のある」と見えている職員が言うばかりでやらないのは、不信感にも繋がるかもしれません。
一緒に活動する中で大切な事は、常に「励まし」「労い」の言葉を投げかけて頂きたいと思います。
それが「できる」「できた」という成功体験をより強固にし、「やってもいいんだ」という前に進む力と変わるのだと思います。
その流れの先に、失いかけている「主体性」が引き出されていくのだと思います。
1日、2日で簡単にできるものではありません。
2,3ヶ月かけながらじっくり進めていく必要があります。
今までの流れを変える場合、もっと時間がかかるかもしれません。
(新規立ち上げの場合は、最初からその流れが「当たり前」「普通」という事で進めれるといいですね)
生活に障害をきたし、受動的に生かされてきた認知症という状態にある方々が、「主体性」を取り戻し、「自分の力を使って自分で生きていく(職員の支援を受けて)」ためには、組織としての方向性を明確にし、皆でそこを目指し、さまざまな配慮や仕掛けでアプローチし、応援していくという継続的な流れが大切なのだと思います。
「人として生きる姿」を取り戻すために尽力する専門職・施設が増えていく事を切に望んでいます。
「生かされる」から「自分の力を使って生きる」への転換を目指していきましょう。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
主体的に職員事務所の整頓をされる姿を見かけました。
よほどちらかっているように見えるのでしょう・・
いや 事実なのでしょう。笑
還しているか
忙しい仕事の合間にトイレに入ると、なんだかほっとする風景が・・
グループホームの入居者さんがいつもされている行動です。
次にトイレを使われる方のための配慮ですね。
素敵だと思います。
大人だと思います。
その思いに
これで還す訳にはいきません。笑
大変な境遇の中にあっても、他者への配慮を忘れない。
和田行男の言う、「婆さんに学び、婆さんに還そう」を実践していくには、トイレットペーパー一つからも学べる事があるということですね。
他者への配慮をしっかりと
次の方が気持ちよく使えるように
滝子の職員さん
学びましょうね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
イエローリング?
右側は自分のオレンジリングで、24時間365日付けっぱなしのものです。
左側は変色してイエローになりかかっています。
どうしたらこんなに変色するのでしょうか?
このリングのつけ主は、沖縄の学生さんのものです。
以前のブログにも登場しています。
短期ではありますが、助っ人に沖縄から駆けつけてくれました。
いろいろな方との繋がりにより、波の女は支えられています。
本当にありがたいことです。
感謝の気持ちを込め、先日の夜にお疲れ様会を開催しました。
また、来て下さいね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
仕事も肉も大切なのはさじ加減で、燃え尽きないように注意が必要ですね・・笑
あの手この手
先日20時過ぎに警察から連絡が入りました。
「通帳がないと何回も交番に来られて、どう対応したものかと・・家に来てもらえないだろうか?」とのこと。
少し前に以下のような内容で、管轄の警察署に連絡を入れてありました。
「小規模多機能・クラブ滝子の利用者のAさんが、いつも持ち歩いている通帳が権利擁護センター保管になったのですが、預けたのを忘れ「紛失した」「取られた」等で警察に連絡が行く可能性があります。何かあれば連絡ください」と。
このAさん、通帳がないので実際に行動に移され、交番へ行ったり、110番されたそうです。
相当不安だったのでしょう。
予測できていたにも関わらず、警察に連絡したのみで、あまり大した手を打っていなく申し訳なかったです。
という事で、21時半過ぎに自宅へ訪れました。
そこには警察官が2名来ていました。
Aさんの置かれている事情はよく分かって頂けているようで、丁寧に対応されていました。
それでも不安だったのか、自分の顔を見て「おおっ! 来てくれたかぁ」と安堵の表情を浮かべられました。
部屋の中には「通帳は預かっていますから大丈夫です」というメモや、クラブ滝子の「電話番号」のメモが貼ってありますが、それでは分かりにくかったのでしょう。
ですので、もう少し説明を加えた案内文を作成し持参しました。
それをもとに説明させて頂き、財布の中や部屋、台所、玄関等あちらこちら目につくように貼らせて頂きました。
まぁ、対処療法ではありますが、警察の方もその状況を確認され帰っていかれました。
それからしばらく話をしていると、「寂しい・・一緒にいてほしい」
と昼間のAさんからは想像しにくい言葉が出ました。
記憶が繋がらない
自分がおかしくなっていく
色々な事が訳かわらない
相当不安で辛い、1人の時間を毎日帰宅後に過ごしているのでしょう。
なんとか力になりたいものです。
翌日に権利擁護センターとやり取りをし、年金が入る通帳を新たに作成し、もともと使っていた通帳に小遣いを少しずつ入れる事で合意できたようで、準備でき次第、使いなれた通帳をご本人に戻していく事になりそうです。
うまくいかない事が多いにしても、「あの手この手」を尽くしていくのが私達の仕事です。
なんとかしていきたいものですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
その日の夕方に、グループホームの方から入院されている方の所に面会に行きました。
ふとベッドサイドに目をやると・・・
ご丁寧に両手を縛る道具が・・
この状況で「あの手この手」はなかなか通じないものです。
早く戻れるといいのですが・・
下見
「先生! 近々どっか連れて行って(笑)」
「紅葉とかいいねぇ」
入居者とそんな話が飛び交い、「16日に行きましょう」と約束をしています。
という事で、この地域の紅葉の名所へ、昨日の休みに下見に行ってきました。
(「えっ! 下見でなくて自分が行きたかっただけでしょ!?」って声が聞こえてくるのですが・・
正解です。笑)
気をとりなおして、下見のポイントとしては・・・
「途中の経路」
「移動時間」
「道路の混み具合」
「途中の休憩・トイレポイント」
「現地駐車場ポイント 2、3ヶ所(満車に備えて)」
「駐車場や高速料金の把握」
「現地の人の多さ」
「現地の道の状況(段差、坂、じゃり道等)」
「現地のトイレ事情(場所・ハード面)」
「食事の種類や場所」
「近隣の病院」
などなど・・
色々な情報を統合し、スケジュールの立案と、描きをして行きたいと思います。
所々色づいているものの、まだ2割~3割くらいでした。
あと1週間くらい以降がちょうどいい感じでしょうか。
自分にとって、最も大切なのは・・・
紅葉より屋台でしょう!
屋台メニューのチェックと味見をしっかりしておきました。笑
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
この日の夕日も格別に良かったですよ☆
(「山から海へ行ったんかい!」と声が聞こえてきますね 笑)