還しているか
忙しい仕事の合間にトイレに入ると、なんだかほっとする風景が・・
グループホームの入居者さんがいつもされている行動です。
次にトイレを使われる方のための配慮ですね。
素敵だと思います。
大人だと思います。
その思いに
これで還す訳にはいきません。笑
大変な境遇の中にあっても、他者への配慮を忘れない。
和田行男の言う、「婆さんに学び、婆さんに還そう」を実践していくには、トイレットペーパー一つからも学べる事があるということですね。
他者への配慮をしっかりと
次の方が気持ちよく使えるように
滝子の職員さん
学びましょうね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
イエローリング?
右側は自分のオレンジリングで、24時間365日付けっぱなしのものです。
左側は変色してイエローになりかかっています。
どうしたらこんなに変色するのでしょうか?
このリングのつけ主は、沖縄の学生さんのものです。
以前のブログにも登場しています。
短期ではありますが、助っ人に沖縄から駆けつけてくれました。
いろいろな方との繋がりにより、波の女は支えられています。
本当にありがたいことです。
感謝の気持ちを込め、先日の夜にお疲れ様会を開催しました。
また、来て下さいね☆
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
仕事も肉も大切なのはさじ加減で、燃え尽きないように注意が必要ですね・・笑
あの手この手
先日20時過ぎに警察から連絡が入りました。
「通帳がないと何回も交番に来られて、どう対応したものかと・・家に来てもらえないだろうか?」とのこと。
少し前に以下のような内容で、管轄の警察署に連絡を入れてありました。
「小規模多機能・クラブ滝子の利用者のAさんが、いつも持ち歩いている通帳が権利擁護センター保管になったのですが、預けたのを忘れ「紛失した」「取られた」等で警察に連絡が行く可能性があります。何かあれば連絡ください」と。
このAさん、通帳がないので実際に行動に移され、交番へ行ったり、110番されたそうです。
相当不安だったのでしょう。
予測できていたにも関わらず、警察に連絡したのみで、あまり大した手を打っていなく申し訳なかったです。
という事で、21時半過ぎに自宅へ訪れました。
そこには警察官が2名来ていました。
Aさんの置かれている事情はよく分かって頂けているようで、丁寧に対応されていました。
それでも不安だったのか、自分の顔を見て「おおっ! 来てくれたかぁ」と安堵の表情を浮かべられました。
部屋の中には「通帳は預かっていますから大丈夫です」というメモや、クラブ滝子の「電話番号」のメモが貼ってありますが、それでは分かりにくかったのでしょう。
ですので、もう少し説明を加えた案内文を作成し持参しました。
それをもとに説明させて頂き、財布の中や部屋、台所、玄関等あちらこちら目につくように貼らせて頂きました。
まぁ、対処療法ではありますが、警察の方もその状況を確認され帰っていかれました。
それからしばらく話をしていると、「寂しい・・一緒にいてほしい」
と昼間のAさんからは想像しにくい言葉が出ました。
記憶が繋がらない
自分がおかしくなっていく
色々な事が訳かわらない
相当不安で辛い、1人の時間を毎日帰宅後に過ごしているのでしょう。
なんとか力になりたいものです。
翌日に権利擁護センターとやり取りをし、年金が入る通帳を新たに作成し、もともと使っていた通帳に小遣いを少しずつ入れる事で合意できたようで、準備でき次第、使いなれた通帳をご本人に戻していく事になりそうです。
うまくいかない事が多いにしても、「あの手この手」を尽くしていくのが私達の仕事です。
なんとかしていきたいものですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
その日の夕方に、グループホームの方から入院されている方の所に面会に行きました。
ふとベッドサイドに目をやると・・・
ご丁寧に両手を縛る道具が・・
この状況で「あの手この手」はなかなか通じないものです。
早く戻れるといいのですが・・
下見
「先生! 近々どっか連れて行って(笑)」
「紅葉とかいいねぇ」
入居者とそんな話が飛び交い、「16日に行きましょう」と約束をしています。
という事で、この地域の紅葉の名所へ、昨日の休みに下見に行ってきました。
(「えっ! 下見でなくて自分が行きたかっただけでしょ!?」って声が聞こえてくるのですが・・
正解です。笑)
気をとりなおして、下見のポイントとしては・・・
「途中の経路」
「移動時間」
「道路の混み具合」
「途中の休憩・トイレポイント」
「現地駐車場ポイント 2、3ヶ所(満車に備えて)」
「駐車場や高速料金の把握」
「現地の人の多さ」
「現地の道の状況(段差、坂、じゃり道等)」
「現地のトイレ事情(場所・ハード面)」
「食事の種類や場所」
「近隣の病院」
などなど・・
色々な情報を統合し、スケジュールの立案と、描きをして行きたいと思います。
所々色づいているものの、まだ2割~3割くらいでした。
あと1週間くらい以降がちょうどいい感じでしょうか。
自分にとって、最も大切なのは・・・
紅葉より屋台でしょう!
屋台メニューのチェックと味見をしっかりしておきました。笑
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
この日の夕日も格別に良かったですよ☆
(「山から海へ行ったんかい!」と声が聞こえてきますね 笑)
「主体性」を導きだすアプローチ⑧
(待つ事を大切に)
主体性を尊重すると時間がかかるようになります。
私達のようにさっと判断し、さっと体を動かせたのは過去の状態です。
今は、脳や体に障害をかかえ、正しい判断ができなかったり、気持ちが動かなかったり、体の動きも悪くなって私達専門職の力を必要としている状態なのです。
動き出しや動きが遅い、判断が遅いは当然の事で、時間がかかるようになります。
予定通りやるべきケアを、やりたい時にできるという「職員主導」とは異なるという事を理解しなければなりません。
「判断」「決定」「行動」は時間がかかってあたりまえ。
忙しい仕事ですが、相手に「時間を渡す」「待つ」覚悟が必要となります。
これとても大切です!
そしてその事をチーム全体で共有し、遅れていく業務や残ってしまった介助等を、残りのスタッフが「引き継いでいく」という連携が大切になります。
そうでなければ主体性を尊重し、相手の行動を待った結果遅くなり、残った仕事をこなすまでは「帰れない」「帰りにくい」ことになります。
サービス残業が増えたり、仕事上がりが遅くなるというのは誰だって嫌なものです。
それが嫌だから「自分がさっさと動く」という流れになる事自体が「主体性」を奪ってしまう事の原因のひとつだと思うのです。
「主体性を尊重する」=「時間がずれる・仕事が残る」=「残りのスタッフが引き受ける」
という流れを皆でシェアしていきたいものですね。
そのために大切なことは・・・
残りのスタッフさんの方から「後がまかして。上がってくださいね。お疲れ様!」と気持ちよく声をかけてあげる事です。
これを言ってもらえるだけで、8時間戦ってきた職員さんは、スムーズに定時で上がれる事になりますので。
今一度、チーム内で話し合ってみませんか?
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
8日は名古屋駅のウインク愛知にて「介護の日」認知症フォーラムが開催されました。
そのプログラムの中で、僭越ながら「小規模多機能の魅力」を発表させて頂きました。
(一番後ろ右側はウチの職員です)
胃が痛くなるほど、緊張~~でしたが、結果はどうだったか・・笑
介護を語り広げていくのは使命だと思ってますので、呼んで頂ければどこにでも飛んでいきますよ☆
素敵な先生達による講演の後には、お決まり懇親会です☆
愛知・岐阜・三重の素敵な業界の仲間達と、有意義な時間を過ごさせて頂き感謝です。
夜勤の挑み
深夜1時半
用事があって3階の事務所に向かうと、長い廊下の突き当たりには・・
小規模スタッフの宮松さんの姿が。
それも書類作成用の机を、わざわざ廊下突き当たりに移動して番をしていました。
滝子の廊下は長く、各居室や宿泊室はこの廊下に面しています。
夜間の利用者や入居者は、部屋の中で寝ているので、部屋の中の様子が分かりずらくなっています。
1時間ごとの巡視でも、不安があるのが夜勤の辛いところです。
居室内の様子を察知するために「音」に敏感になることが必要です。
加えて、廊下に出てこられたらすぐざま付き添う等のフォローも必要な方がみえます。
そのようなことに対応するための、宮松さんの夜勤中の布陣なのでしょう。
記録等を行いながら、緊張感をもちながらドンと廊下に睨みをきかせる姿勢・・
自分の事業所のスタッフとはいえ、素晴らしい姿勢だと感銘を受けました。
これは、「利用者の夜間帯の安心安全を守る!」という強い意志の表れですね。
人は慣れの中で、特に1人しかいない夜間帯の時間についつい気の緩みがでるというもの。
自分も廊下注意を払いながらとはいえ、今このブログを事務所の畳の上に寝転びながら打っている始末ですから(汗)
歳を重ね、体力的には厳しくなっているにも関わらず、夜勤の仕事に徹する姿は素晴らしいものがあると思います。
夜勤をやるスタッフさんの間で一度夜勤中の布陣を確認しつつ、今回のいい刺激を紹介せねばと思った夜勤中の出来事でした。
次に1階にも足を運ぶと・・
侵入者(井)を知らせるセンサーの音に、間髪入れずに確認動作に入ったのは山本君でした。
ガツガツ記録をつけながら、「この後はリビングの清掃です」と。
若いスタッフも、年配のスタッフも、「人の命を支えている」という、夜勤中の挑みの姿はなかなか頼もしいものです。
今後も夜勤のたび、あちこちのフロアを巡回してみよっと。
と、滝子の他スタッフにプレッシャーを与えてみました(笑)
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「見られ方」を変える
ある入居者さんが歩くと、後姿を見て「今日は濡れてないね」と他の入居者さんからチェックが入ります。
その入居者さんはいつも「失禁」していて、ズボンが濡れている「イメージ」がついてしまっているのでしょう。
それも「記憶障害」があるはずの認知症の方々の記憶に残る程、過去に繰り返しそのような事実があったという事です。
その言葉を耳にするたびに、
ご本人さんに「申し訳ない」
という気持ちでいっぱいになります。
脳が壊れれば、「とんちんかん」な行動が出るのは当然の事です。
それを「補い」、他者から「おかしな人」にみられないように立ち振る舞いするのも私達の仕事です。
「とんちんかんな事をする人」を
「とんちんかんな事をする人のまま」では仕事ができていないという事になります。
「とんちんかんな事をする人」を
介護職がくっつく事で「普通の人の姿」に近づけるのが仕事です。
なるべく他者から、後ろ指を指されないようにする仕事です。
施設内においても、地域に出ている時にもです。
それを目指すために、個々の行動様式を学び、予測力を働かせ、おかしな事になる前に先まわりして段取りしたり、おかしな事が起こったら、他者の注意を職員が引いたり、話題を転換したりなど、手をうっていく必要があります。
職員の立ち回り次第で、目の前の認知症という状態にある方々の生きる姿が変わります。
変わるはずです。
他者からの見られ方を意識した立ち回りを心がけたいものですね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
●お知らせです。
「和田行男が出演する番組」が、本日(11月6日)から放送が始まります。
全十回シリーズで、同じものが二回放送されます。
●番組名
「楽ラクワンポイント介護 認知症編」
*下記の一回目と二回目は同じ内容です。
Eテレ
■一回目放送時間
21時55分から5分の番組
■一回目放送日
毎週金曜日
11月06日13日20日27日
12月04日11日18日25日
あと二回ありますが放送日は未定
◎二回目放送時間
15時25分から5分の番組
◎二回目放送日
一回目金曜日から四日遅れの火曜日
11月10日17日24日
12月01日08日15日22日29日あと二回は未定
よかったら見て下さいね。
流れ
月末月初の数日間の間に、救急車が2回来ました。
急変により、心臓マサージをしながら。
転倒により、頭部止血をしながら。
「とんちんかん道中生活支援物語」
といった、慢性的な流れが主流の介護施設のはずが、
さながら「救急救命24時」
のような、劇的な動きのある今日この頃。
良くも悪くも「流れ」というものがあるのが世の常。
今の滝子には、激動の流れが押し寄せています。
しかしバタバタして浮き足立ってしまっては、良くない流れを招いてしまうというもの。
「大丈夫」
「大丈夫」
「なんとかなる」
「なんとかする」
どーんと構えてやり過ごしたいものです。
こんな時に大事なのは、
「平常心」
それに加え、専門職としての対処法としては・・
危険回避のための「予測力」を働かせる。
緊急事態発生時に備えた「対応力」を磨く。
そして、チームの力を結集するしかないですね☆
利用者・入居者の暮らしのために、今月を乗り切っていきたいと思います。
滝子の職員さん。
一致団結で切り開いていきましょう!!
そして、一緒に時代を切り開く「仲間」募集中!!!
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
日々、変わらない暮らしを続けている入居者さん達。
「普通」って大切ですね☆
暖かい街
昨日、道路にたたずむ女性の姿がありました。
「誰かを待っているのかな?」
最初はそう思いましたが、その視線の先には・・・
グループホームの入居者さんの姿が。
(200m程先で、見えにくいですが)
近所のタバコ屋さんが、タバコを一人で購入しに来た入居者さんが無事に帰れるか見届けてくれていたのでした。
この様子には感動しました。
そういえば、以前にもこんな光景が・・
(入居者の1人歩きに、寄り添う地域住民 それも小走りで)
多くの要介護者が、地域に出まくる介護施設「滝子通一丁目福祉施設」に対して、
「あぶない」
「やめて」
「何やっているの?」
という話になってもおかしくないと思うのです。
ところが、多くの地域住民は協力的であります。
それは直接コミュニケーションによっても感じるところですし、写真のように気づかない場面で、利用者・入居者を見守ってくれている事からもそう感じるのです。
本当に暖かい地域です。
今後も
「見える介護」
「見せる介護」
を通じて
「地域の中で生きる要介護者の姿」
を支えていくとともに
「地域のために活動できる施設」
「地域に還せる施設」
を心がけ・目指していきたいと思います
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
時々「主体性」のスイッチが入るM氏
それも素晴らしい勢いで。(笑)
クラブの端から端まで拭いてまわられました。
その場合、転倒に備えてずっとストーカーしながらですが、とことん「主体性」を発揮して頂きます。
「自分がやれる事をやる姿」って素敵ですね。
「主体性」を導きだすアプローチ⑦
( 言葉を選んで )
職員が何らかの作業・行動を利用者さんに促す時に、ついつい「○○手伝って頂けますか?」と声をかけがちです。
「イヤ!」
「何でそんな事しなきゃいけないの?」
「あなたがやってよ」
等々の 反応が怖い とそのような声かけになってしまうのかも知れません。
しかしこれでは「頼む側」「頼まれた側」になってしまい、主体性があるとは言いがたくなってしまうと思いませんか?
確かに「○○しませんか?」と相手の決定権を尊重した声かけは大切です。
しかしこの声かけで問題なのは「手伝う」という言葉です。
誰の手伝いか? と考えると「職員の手伝い」という事になってしまいます。
職員がやるべき「ご飯を作る・片付ける手伝い」
職員がやるべき「洗濯を干す・取り込む・たたむ手伝い」
職員がやるべき「掃除をする手伝い」
職員がやるべき「買い物に行く手伝い」等々の感覚に相手はなってしまうのではないかと思うのです。
そういった意味で「誰の手伝いか?」を考えると、「職員の手伝い」となってしまいます。
これでは「主体的な生活」「自立した生活」ではなく、「職員の手伝いをして生かされている・生きている生活」といた感覚になってしまうのかもしれません。
基本に立ち返り「誰のための生活行為」を考えると、「自分の力を使って自分が生きていく」ための生活行為であります。
ただそれが、認知症や要介護状態で、できなくなっているとすれば、「利用者が利用者の力を使ってできるように手伝う」のが職員の仕事となります。
その場合の声かけを考えると、「○○やりませんか?手伝いますよ」「○○しましょうか?手伝いますよ」と手伝うという言葉の位置が逆(後)になる、もしくはつけなくてもいいのではと思います。
「手伝う」を付ける付けないで難しいのは、「共同作業」の部分ですね。
「他人の服をたたむ」とか、「自分が使っていない食器を拭く」とか、「自分の分が入っているといっても自分以外の大多数の人のおかずを作る」場合なのどは、「手伝って」のフレーズが入って当然だと思いますので、そこは使い分ける必要があると思います。
しかしそれも、主体的にやる事の流れや空気感が出て当たり前になってくると、つけなくてもいい場面、つけなくてもいい人が出てきますので、「人」「場面」によって言葉を選ぶ・使い分ける必要が出てきます。
「主体性」とは職員の働きかけや、仕掛けや、立ち居地や、声かけを総動員し、それをチーム全体でアプローチして、少しずつ引き出されていくものではないでしょうか。
「応援する」という思い・姿勢を忘れずに。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
でも、実際作業が多すぎ!
これは「一緒にやりませんか?」ですね。笑