「ON」と「OFF」
10月になっても30度を超える日がある中で、今日も朝から暑い日差しが肌を刺す。
今日は「OFF(休日、時間外)」
「OFF」のために「ON」があるのか、「ON」のために「OFF」あるのか。
人それぞれのライフスタイルや、家庭環境、価値観によってもバランスはそれぞれです。
けれど、仕事をしている限り両者は存在します。
今日は秋を感じに山の方へ。
山の上の方は色づいてきています。
暑いながらも確実に秋は訪れていました。
介護の仕事は「感情労働」でもある。
自分の心身のコンディションが仕事の質を左右します。
そういった意味で「OFF」の過ごし方は大切です。
また、介護の仕事は「専門職」として「役者」を演じる必要があります。
「ON」「OFF」同じ自分ではうまく仕事ができなくなることもあります。
仕事に来たら「ON」を入れなければなりません。
「OFF」の自分そのままではなく、相手や状況に応じて七変化の役者を演じる「ON」の自分が必要です。
これを意識することも介護職の大切な心構えです。
「ON」の自分はいますか?
「OFF」の自分は充実していますか?
「ON」のための「OFF」
「OFF」のために「ON」を頑張りましょう。
目の前で、野生の猿が木の実を食べていました。
人に慣れすぎ。
「人」を見下しているかのようです。
「どうせ何もしない」「何も起きない」「何もできないだろう」
仕事も馴れは禁物です。
本来の姿から遠ざかってしまいますからね。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「介護」はどう映るか
先日外部の関係者がグループホームの入居者さんの所へ来られました。
その方が利用者さんとの関わりを終えたあと、自分の支援を見ています。
「これは介護職の腕の見せどころだな・・」
といっても、いつも通りの支援を続けるだけなのですが。
歩行ができない方ですが、声かけを中心にご自分の力だけでテーブルにつかまり、立ち上がって車椅子へ移って頂きます。
自分達の仕事は「本人の有する能力」に応じる事です。
能力を使わないのも良くないですが、使いすぎも良くない事です。
そのあたりの見極めが難しいところでもあります。
手際よく椅子から車椅子への転換はこちらでやるものの、立ち上がり、片足での立位保持、着席はご本人の力で行われます。
車椅子のフットレストを下ろすことも、もちろんご本人のできることです。
その後も入歯は外し、歯磨き、うがいも片足で洗面台に寄りかかりながらご本人の力で行って頂きます。
口腔内のチェックと磨き残しの処理はこちらの仕事です。
もちろん介護技術だけでなく、そこに至るまでの会話のもってきかたも大切なアプローチですね。
そんなやり取りを見てどう思ったのか、どのように映ったのかは聞いていないので分かりません。
しかし介護職には介護職の専門的な支援の方法があるという事は伝わったのではないでしょうか・・・と勝手に思ったりします。
第三者に介護の大切さを自信をもって「見て頂く」くらいの意気込みが私達には必要ではないでしょうか。 ただ、「補う」のが介護の仕事の一部でありますので、そちらが前面に出すぎてはいけませんが。
ご本人を補いながら、一体となった「スムーズな生活動作」「やりとり」が演出できていればいいのだと思います。
もちろん、私達のアプローチが「ご本人の視点にたち、ご本人のためになっているのか?」ということが大切ですよね。
ご本人の心と体を「補う」さりげない「手助け」を心がけたいものです。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「介護の専門性」考②
◎介護の専門性を伝える、考える
まずは、このブログを読んで頂いているあなたに問わせて下さい。
「介護」とはなんなのか。
「専門性」とは何を指すのか。
皆さんだったらどのように答えるのでしょうか?
自分の言葉で表現してみることが大切だと思うのです。
この業界で仕事をする仲間達は、この見出しについてどのように語るのだろうか?
大切なことは、明確な答えを出すということばかりではありません。
振り返り、考え続けることが大事なのだと思うのです。
そしてこれを機に、会議でもいいですし、飲み会や交流会でもいいので、仲間の間で語り合ってみてはいかがでしょうか?
多様な価値観のすり合わせの中で、「なるほど」「そうか?」「そうだよねぇ」「いい表現だね」等々色々な角度や視点の表現がでるやも知れません。
「介護」について再び考えていくことが、大切な機会になると思うのですが・・・
いかがでしょうか?
(男子会で語り合うはずが、盛り上がりすぎて腕相撲大会に・・)
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「区切り」
9月30日
明日から下半期突入。
波の女も1年半がたった。
まずは上半期の振り返り。
自分は成長できているだろうか。
どんな足跡が残っているのだろうか。
頑張ってきた自分を認めることも。
そして下半期。
目標を描いていこう。
描きに向って挑んでいこう。
目標は逃げない。逃げるのは自分。
「今日という日は、残りの人生の最初の一日」アメリカン・ビューティー
「チャレンジして失敗を恐れるよりも、何もしないことを恐れろ」本田総一朗
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
「介護の専門性」考①
先日「介護の専門性をいかに教えるか」と問われた。
私が思うに、「いかに教えるか」ということなのだろうか?
「介護の専門性とは何かを“気づく”“考える”機会を与える」こと。
「それに向かう個々のモチベーションをどのように“引き出す”か」ということではないだろうか?
職員達は大人です。
学校教育のような「教え育てる」ではなく、「伝え育つ」もの。
信頼を寄せ熱意を持って伝え続けることで、自ら考え・気づき、自らの力で育っていくということではないか。
先週、和田からも「大人としての心構え」等について緊急職員会議で語ってもらった。
熱意は伝わるか。
思いは伝わるか。
共に、「介護」「専門性」を考えよう。
追求しよう。
語り合っていこう。
和田が言う、「開花支援」は職員もしかりである。
それは「開脚」やろ。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
丼ぶり祭り
先日の昼食の希望を小規模多機能の利用者に伺うと、丼ぶりの希望が出た。
穴子丼、親子丼、かつ丼、焼き鳥丼、牛丼・・・
丼ぶりだらけの「丼ぶり祭り」
この種類を同時に作るのは結構手間がかかります。
でも、利用者が昼食作りにかかわる手間が増えることは大切なことです。
天ぷら鍋、魚焼き器、鍋、フライパン・・・
たくさん調理器具を使用します。
なるべく自分の丼ぶりはご自身で調理をして頂くのですが、同時進行なので「てんやわんや」
後片付けも大変大変。
でも楽しいですね。
職員都合や価値観による、皆一緒のメニューが平等とは思えない。
自分の食べたいものを、食べるのが平等ではないか。
(あれ?大逆転のどこかに書いてあったな・・)
154円の焼き鳥櫛串をのせる「焼き鳥丼」
800円のうなぎをのせる「うな丼」
それぞれが、それぞれの食べたい物であれば、値段的に平等という事ではなく、それぞれの本人本意に基づく「平等」
豊かな昼食の風景がそこにあった。
でも、作る前の食べたい丼ぶりの記憶は残ってないので、気づいたら違う丼ぶりを食べてしまってるのね・・・
ま、いっか。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
家族懇談会
小規模多機能・クラブ滝子では、毎月1回家族懇談会を開催しています。
趣旨は、当法人が運営する小規模多機能居宅介護は登録定員18名
『通いサービス利用定員15名』、
『宿泊サービス利用定員8名』
と決まっています。
全員が毎日通いができるわけではありません。泊まれるわけではありません。
『自宅での生活を続けさせてあげたい』という共通の想いをもって介護にあたる家族が交流をはかります。また家族の急な用で何かあった時に定員オーバーしているときに、
『お互い様だから代われるわよ。』と
譲り合う関係、相手を思い描ける関係を築くことも目的の一つです。
実際、急遽主たる介護者が入院となった時に、利用者さんを自宅でみることができないので宿泊が必要となった時に譲り合いがありました。
その他に1か月の利用状況や職員の状況、映像で紹介、事故報告などしています。
職員で悩んでいること相談させていただいたりもします。
例えば、施設の駐車場をスタッフで枕木を買ってきて整備したところ後々、少しずつ凸凹と不備が出てきました。『どうしたらいいものでしょうか?』と相談をすると
家族懇談会終了後、早速家族の皆さんで現場検証をし、『土を掘り起こして砂利を入れてやり直すことかな?』と教えてくれました。
その後日、『枕木を支える釘(?)なら家にあるよ!』と教えてくれました。
他にも、『○○の件ですが、こうしたらどうでしょう?下準備は、私やりますよ!』などメールをくださいます。
その場だけではないのです。
『お世話する側』『お世話をお願いしている側』という関係性になりやすいですが、家族懇談会を始めて『利用者を共に支える同志』『滝子通1丁目福祉施設を盛り上げていく同志』と『変化』していると実感しています。
勇気づけられた家族からのメールをご紹介させていただきます。
『色々試せば必ず、これだ!という答えが見えてくると思います! 体に気を付けて下さいね。いつも一緒に考えていきたいと思っています。』
本当にありがたいです。
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『日ごろ頑張っている皆さんに!』と家族から家族へ贈られた素敵なポストカードです。
日々の家族のご協力に感謝の気持ちとともに
認知症になっても、障がいをもっても
『人が生きる姿』を追求すること
介護から生きること支援へ。
職員一同、皆さんにお応えできるように挑んでまいります!!
今後とも、宜しくお願いいたします!
滝子通一丁目福祉施設 副施設長 佐藤 恵美子
「豊かな風景」続
昨日は「仲秋の名月」でした。
この日に満月にならない日もあるとこのこと。
ちなみに、この日に満月になるのは8年後だとか。
滝子では、20時頃に各階で工夫してこの機会を大切に演出している風景がありました。
屋上に集まり、月見まんじゅうを頂く階。
それぞれのフロアの外のスペースで楽しまれる階。
障害を持っても、認知症になっても、車いすでも・・・
「人として生きる姿」の一環としての、季節行事。
ある方がつぶやいた・・
「90年生きてきた中で、一番綺麗な月だわ」と。
滝子通一丁目福祉施設 施設長 井 真治
ある日の買い物
クラブ滝子では1階2階のグループホームと合同で毎日の食材調達に近所の、(と言っても片道700メートルありますが)公設市場まで買い物に行きます。
ある日の買物支援。最近は認知症の進行、歩行能力の低下により毎日参加していたのがめっきりいかなくなってしまったAさんに声をかけてみたところ「行ってみようか。」と。
念のため「SOS電話をするかもしれない。」と他の職員へ伝えて協力体制を整え、いざ買物へ。
市場まではにこやかに以前と変わらない軽い足取りで到着。一安心。
市場の休憩所で休憩しながらゆっくり買い物しました。
その時他の利用者さんが八百屋さんで野菜を買い求めている際、ふとAさんが離れて独り歩き出しました。
以前にも他の方の買い物を待つという事が出来ず、1人家に帰ると市場から外へ出て行ったことが度々ありましたので、
内心『あっ!やばい。』と思いましたが
八百屋さんの方は店主さんがいつも協力して下さり座れるように丸椅子を用意して下さっていて、
その時も職員である僕を介さず利用者さんと丁寧に買い物メモを見ながらやり取りして頂いていたので、
「ちょっと待って。」と引き留める声掛けをぐっとこらえ、その場を離れひとり歩きだしたAさんを後ろから見守りをしました。
するとある店の前で立ち止まりじっと品物を見ています。
その視線の先にあったのはカップラーメン。
そこで「僕もよく食べますよー。」と声掛けするとにこっと笑顔。
一つ100円のカップラーメンを自分の財布から100円を出して支払い(支払うことは分かっているけどお金を財布から取り出すことは難しそうでしたので声かけしてお手伝いました)、
ビニール袋に入れてしっかり握りしめてクラブへ戻られました。
好きな物を買う自由。
本当に本当に些細な私たちにとって当たり前のことですが、常に職員同伴の状況で利用者の皆さんがどれだけその自由を生活の中で感じているか。
何度も立ち止まって考えていきたい事です。
クラブ滝子 町上
日々変わって行く
2階スタッフの奥村です
暑さもようやく少し和らいできたでしょうか、日々の移り変わりの中、入居者様の状態も少しずつ変わって行きます。
高齢の方達ですので、年々年老いて体力は落ちていく一方、状態も年々悪くなって行く一方のように思われるかもしれませんが、そうとも限らないのが現場です。
去年は夏バテで少し弱ってしまわれた方も、今年は大きな変化なく無事暑さを乗り切れそうです。スタッフの技量も少しずつ上がってきているのが実感できます。
そんな中、今までプリン状の食べ物だけだった方が、ペースト状のカボチャなどのいわゆるミキサー食(ただまだ市販されている完全ペースト食ですが…)を食べる機会がようやく訪れました。
嚥下・口腔内の状態が、本人・スタッフ合わせたチームの取り組みもあり、少しずつではあるのですが、良くなってきたことや、それに合わせて本人の気持ちも非常に前向きに向かい始めた結果ともいえると思います。
この日、様子見もかねて居室にて食べて頂くことになったのですが、ご本人の部屋に向かう際の足取りが驚くほど軽く、杖をついているのにもかかわらず、競歩の如く速かったのでびっくりしました。
そして、久しぶりに食べる野菜の味に、あっという間にお皿一つ分を平らげてしまいました。
今まで我慢してきたことや、一生懸命に取り組まれていた姿を見てきただけに、思わず「ですよね~」と…
こういうご本人の気持ちを大事にし、少しでも美味しく食べられる工夫を以て支援して行きたいと改めて思いました。
まだまだチームとしての課題もあるし、この方の食事を元に戻していくという取り組みの中のまだまだ第一歩の段階であります。
ですので、本人を含めたチームとして何処まで元の食事に戻して行けるのか・近づけて行けるのか分かりませんが、頑張りたいですね。
Published by グループホーム2Fリーダー 奥村